作品集

□Endless Memory
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「また 出なければいけないんですか?」

アルマがしょぼんと肩を落とす


「ん・・・まあ 俺は傭兵だし
今回のは小競り合いみたいなものらしいし」

エバはカウンターで 刀の手入れをする

此処はアルマの家の小さなパン屋
好物のクリームパンとおまけにミルクをアルマがくれた


「お代は無事に帰って来たら それでいいです」

しょぼり。

エバに絶賛片想い中のアルマ
エバがとても強い事はしっているけど それでも戦に行くのは怖くて




「お土産に武勇伝のひとつでもこしらえてくるよ」

約束。 とエバは笑う


アルマはがしっとエバの手をとる

「ゆーびきりげんまん 嘘ついたら―――」







カタン。



古くて開き辛いパン屋のドアが開く


「・・・ロリコン か?」


ひくっと顔を引き攣らせる人間バージョンのフェンリル

言うなれば自分の父であるエバには複雑な想いがある

が、 更に更に

「おーい 帰ってこーい」


エバの声にはっと我に帰るフェンリル



「俺は 戦場に出る時は友達に挨拶するようにしてる
それだけだ」


「そ そうか・・・」


心臓に悪い。
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