長編小説
□第六章〜対峙〜
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『...ライ・・・ 済まねぇ。』
パタンッー
「ふぁぁぁ 眩しっ...。」
部屋に入る日差しが強くなり、俺は自然と目を覚ました。
俺は基本目覚めは良い方だ。
だが、そこで俺はすぐに異変に気付く。
「、、、レイトっ...?」
レイトがいねぇ...。
後始末はしっかりしていて、俺は下着を履いて寝かされていた様だ。
あんだけ激しく犯されたのに腰の痛みも気怠さも無い。
レイトの光属性の魔法か?
「おぃ...。何処行ったんだよ、、、。」
急にレイトが消えたことによって、途轍もない不安が俺を襲う。
ふと、目をテーブルにやると、一枚の紙だけがペンを風で飛ばねぇ様に重しにして置かれていた。
昨日にはあんな紙は無かったハズだ。
俺はベッドから飛び出し、その紙を手に取る。
「・・・嘘............だろ?」
俺はその内容を読んで頭が真っ白になってしまった。
そこにはこう書かれていた。
[ライへ
本当に済まない事をした。
お前を傷つけ、悲しい思いをさせてしまった。
言い訳になるが、聞いて欲しい。
俺は酔っていて昨日の事はあまり覚えていない。けれど俺は嫌がるお前を拘束し、無理矢理犯してしまった。
俺はヒトとしてやっちゃいけない事をしてしまった。俺は最低なヤツだ。
俺はもうお前とは旅をする資格なんて無い。
お前は俺なんか忘れてもっと良いパートナーと出会って色んな所へ旅してくれ。
最後になるが言わせてくれ。
未練がましいけど、俺はお前が大好きだった。初めて心の内を曝け出せたヒトだった。
流れ星見た日、お前は俺と一緒にいたいってお願いしたよな?
実は俺も恥ずかしかったから言えなかったけど、心の中でお前とずっと一緒にいたいって願ったんだ。
けど、それは俺が...俺自身が壊してしまった。
逃げるなんて卑怯かも知れないがもう俺にはお前と会う資格なんてないんだ。
本当に済まない。許してくれ。
さようなら。ライ。
Rehd Schwert]
俺はその紙を読んで暫く呆然として立ちつくしてしまった。
そうして暫くの時間が経った後突然、バネで弾かれたように俺は部屋を飛び出した。