短編小説

□とある日の休日
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どうも。
榛央都大高校2年の大崎 煉です。

犬獣人とよく間違われますが、尻尾見てもらうと分かります。銀毛の狐獣人です。

[携帯の充電は...よし。]

やっベー...緊張するっ!

俺はいつでも外に出れる様に既に服を着替え終えて、今日要る持ち物をチェックしていた。

気付けば尻尾もせわしなくパタパタと振っていたみたいだ。

どうして俺がルンルンなのかと言えば、今日は航哉と告白してから初の正式デートの日だからだ!
そりゃ嫌でもテンションは上がる。
バイトも先週の内に今日は空けてもらう様に店長に言った。まぁ、伯父さんの事なんだけど...

そしたら案の定、先週電話越しで...

ーーー

[済みません、店長。
来週の日曜日お休み頂きたいのですが...。]

と言った所

「ちょっと待ってね.....。


うん。シフト見たら来週の日曜日は人手足りるから休んでもらってオッケーだよ。

・・・もしかして、、、もしかしなくても彼氏さんかな?いや。彼氏さんだね?」

ホラきた。伯父さんの凄まじい直感力。もう俺は動じないぞっ。って、わざわざ言い直さなくて良いから!!

[ッ!! ち、違います!!]

「嘘だぁ。
煉クン普段ならそんなに焦って答えないよね?

オジサンにはバレバレだよ??

(だってオジサンにはいつも冷たいんだもん【泣】)」

[(くそぅ)...はい。 デートですよっ///]

俺はこれ以上このヒトに嘘を言っても無駄だと思って正直に話した。
ホントなら切っちゃっても良かったんだけど、後で散々冷やかされるのは目に見えてるからここは耐える...。


「やっぱりねぇ。。。
それで...もうヤったのかな?」

[やる...って何の事ですか?]

この時は伯父さんの言っている意味が分からなかったから普通にそう答えた。

「またまたぁ...知ってるクセに。。ムッツリスケベなんだから...。

ヤるって言ったら一つしか無いだろう?

エッチだよエッチ♪

あ〜...でも煉クン奥手そうだからまだかなぁ?」

ッツ!!! なんて事言い出すんだこのヒトは!!
ムッツリじゃねぇ!!
それになに勝手に分析してんだ!!

思わず切ってしまいそうになるがまだ耐える。
これでも高校生だ。そんな多少の事で動じていたら社会に出た時大変な目に遭う。

うん...。これは一種の社会勉強だ。

俺は自分にそう言い聞かせて震える手を押さえ、再びスピーカー部分に耳を近付ける。

[まだ...シてません///]

「ハァ...やっぱりか、、、。

オジサン、煉クンにはもっと積極的な子に育って欲しかったんだけどなぁ...。色んな意味で。」

アンタは俺の親父か!?
それに奥手で悪かったな!!

その...タイミングとか色々あるだろ!?///

[店長...。もう良いですかね?
俺、そろそろ5限が始まりそうなので...。]

これは本当だ。
今は昼休み中で他の先生達に携帯がバレるとヤバイから屋上で電話を掛けている。
時計を見ると、休み時間はあと5分程だ。

伯父さんと長電話になるのが嫌だからこの時間に掛けてるってのもあるんだけど...。

「ぁあ! ちょっと待って!!

最後に一つだけ聞いておく事があったんだよ!!」

[...何ですか?
なるべく手短にお願いします。]

「もっとオジサンは煉クンと話したいのに・・・。


じゃあ、聞くよ?

煉クンは受け攻めどっちなのかなぁ...って。」

[....ハ?////]

え...受け...攻め?////

「イヤ、煉クン狐獣人なのに結構ガタイ良いから受けも需要有りそうだし、ちょっとヘタレ攻めってのもなかなか美味しいなぁ...と思っ」

ブチッ..!!

[くたばれっ!!]

-ツー..ツー..ツー...-

何を聞くかと思ったからそんな話かよ!?
しかも俺はヘタレじゃねぇ!!
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