短編小説

□俺の受難Life
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カンカン...カン、、


「えー...この文章では接続詞と主語を取って動詞を〜ing形にする分詞構文を...........




・・・暇だ。

今は英語の授業中だが暇でしょうがねぇ。
幸い窓側の席だから外を眺めて暇潰しできるのが救いだが、だからと言って特に何と言う訳でもねぇ。

ただただこの退屈さを空でも見て紛らわそうとしていた。



...自己紹介がまだだったな。
俺は榛央都大高校2年C組の柴崎 嶺臥(しばさき りょうが)だ。
灰色の竜人だ。

俺はクラスでは体が大きい方だ。と言うより一番デカイ。
特にスポーツなんかしていた訳でもねぇが、自然とこうなった。

体が大きいのは大して問題じゃねぇが、俺は昔から目つきが悪い。それは毎朝顔を洗う時、鏡を見る度に自覚してる。

入学当初は俺の目つきが気に食わねぇのか2年3年にも散々絡まれた。いちゃもんばかり付けてきやがるからついカッとなって全部返り討ちにしてやった。
そして俺が入学早々の4月から20程病院送りにしたという噂が学校中に広まり、自然と周りから避けられる様になった。

まぁ連れとつるむなんて俺の性に合わねぇから別に構わねぇんだがな。

だが、そんな俺にも一獣人だけ友人と呼べるか分からねぇが、俺によく話しかけてくる奴がいる。

ソイツの名前は大崎 煉(おおさき れん)
2つ隣の2年A組にいる銀毛の狐獣人だ。

大崎と初めて会ったのは俺が病院送り事件を起こして間もない4月の中旬ごろのオリエンテーションとかいったふざけた行事に参加させられた時だった。

学校の裏山のチェックポイントを班を作って周るというガキみてぇな事をさせられる事になっていた。
俺は班なんか入るつもりは無かったが、無理矢理担任に人数の少ない所に入れさせられた。

勿論同じ班の奴らは俺が入るのを快く思う筈もなく、また俺も馴れ合う気が無かったから俺は一定の距離を取ってしぶしぶポイントを周っていた。

そんな時にものの見事に迷子になってしまった。
暫くその辺りをウロウロしているとふと声を掛けられた。
それが大崎だった。

聞くと大崎も迷子になったらしい。それで二獣人で山を一緒に下りたってのが始まりだ。

それから事ある毎に俺に話しかけてくる。俺が上級生を病院送りにした奴だと知って。
・・・普通そんな奴と仲良くなんてするか?

前に何で俺に話し掛けてくるのか聞いた事があるが、

[いゃぁ。何か柴崎って悪そうなヤツっぽくなさそうだし? まぁ目つきは悪いけどね♪
それに話してると面白いし。」

と。全く謎な答えだった。

ハァ...俺の何処が面白ぇんだか。。

「・・・で、次の問題だが...オイ!柴崎! 聞いてるのか?」


「あぁ?」


「なんだその態度は!
だから不良は......まぁいい、(3)を訳せ。」


・・・うぜぇ。
こう見下す様な言い方されんのが胸糞悪ぃんだよ。それに不良で一括りされるのもムカつく。
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