短編小説

□いんせすと☆
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ミーンミーンミンミンミン


ジジジジジィー


「あっち〜……。」

俺はこのワンルームのクソ狭い部屋の中で暑さと戦っていた。

ただでさえ暑いのに蝉さんが体感温度を3度くらい上げようと大合唱してくださっているお陰で暑さに弱い狼獣人である俺には大変辛いっす。




いや、冬は寒くなさそうって言われるが確かに寒くはない、けどよ夏は地獄だぜ?いや、ホントに。



舌出してだらしないカッコしてもまだ暑い。クーラーはあるんだ。けどできれば使いたくない。電気代云々は節約してるつもりだから夏に電気代が少し高くつくのは予想済みだ。だがここは俺のプライドとしてまだ付けたくないんだ。もう少し、もう少し待ってからあと何日かしてもっと暑くなって耐えられねえ…!ってところで付けたいんだ。


「ちきしょー。今年は暑すぎだろ…。ってこれ去年も言った気がす…」



-ピンポーン♪-


俺の独り言だけが響く空間に突然の軽快なチャイム音が邪魔をする。


「…あ? …ったく誰だよこんな暑い時に出たくねぇぞ…。

セールスだったら吠えて追い返してやる…!」




-ピンポーン♪

「おい…またか…」


ピンポンピンポンピーンポーン!!-


「……………ぅぅぅうるせぇ…!誰だッ!!!」





もうオオカミさんおこだぞぉぉぉっ!?!?
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