×白雪姫

□第10章
1ページ/2ページ


「さっきぶりだな、クラピカ。
さっきの涙返して欲しいよ」

「…す、すまない」





先程、ゴン、シラユキ、クラピカ、レオリオは
それぞれの道へと進むため、涙の別れをしてきたのだ。


ゴンと一緒にクルルーマウンテンへ向かうので、
交通手段の確かめをしていたとき。


先程、別れた二人の姿があったのだ。


話を聞けば、二人もやはり、
キルアのことが心配で気になるそうだ。


涙の別れは何処へやら。


覚えのあるメンツで、
クルルーマウンテンへ向かうことになった。





***********



列車に乗っている最中、暇だったので、
ゴンにトリックタワーで何があったのかを聞いてみた。





「えっと、シラユキが床下に落ちて行った後、
俺たちも5つ集まった穴を見つけて入ったんだ。
でも、その部屋は5人集まらないと先に進めない
多数決で行き方を決める部屋だったんだ」


「そこで、トンパさんの登場だな!」





ゴン達が最下層に出てきた時、
何故かトンパが一緒だったことを覚えていた。


疑問に思っていたが、
ここでやっと辻褄があった。





「トンパさんいなかったら、
先に進めなかったかもしれないんだな」



初めて会った時も、
缶ジュースくれたので
凄く親切な人だと
白雪は思い込んでいた。



そのトンパの印象について
思ったこと言ってみると、
あからさますぎるくらいに
顔をしかめる奴が一名いた。



レオリオだ。



トリックタワーで
何かあったのだろうか?

そう考え、
何があったのかを聞いた。





「嫌いなのか?トンパさん」

「嫌いどころじゃねぇよ」





大嫌いだ、と
眉間のしわを一層深くして
レオリオは言った。



根本的に違う彼とは、
全く気が合わないようだ。



「缶ジュースくれたいい人なのに」と
少し寂しそうにシラユキは呟いた。



そして、その言葉に
3人は一斉に顔を上げ、
驚きに満ちた表情で
目を見開いた。





「飲んだのか?」


「いや、飲んではないぞ。
開け方がわからないから
キルアにあげた」


「キルアに!?」


「・・・・・・そうしたんだ?
缶ジュース欲しかったのか?」


「・・・・・・あのジュースには
何らかの薬が入っていたんだ」


「・・・・・・・・・薬?」


「あぁ・・・。
しかし、彼に人を殺す
度胸なんてある訳がない。
死ぬ程の量ではないだろう」


「・・・・・・キルア、
平然としてたぞ」


「毒に対抗出来る
免疫でもついているとか・・・」


「私の屋敷だったら、
毎日食事に入ってたぞ」


「え!?」


「いや、母様の命令らしくてな」


「・・・・・・・・・」





(シラユキは
ゾルディックにいても、
違和感がないと思う)





戦闘力にしても、
毒の対抗性にしても、
一流のプロの殺し屋と
あまり大差がないと言っても
過言ではない。



シラユキは殺し屋です。



例え、そんな冗談を
笑って言ったって、
外見だけでは
か弱い少女。



しかし、
中身はあのキルアと
ほぼ対等に戦える
戦闘能力の持ち主なのだ。


リアルすぎる冗談になる。







 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ