×白雪姫

□第2章
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「おい!ゴン!」

「シラユキさん!!」

「何で戻ってるんだ!」

「え、だってクラピカ達が心配で……」

「………白雪!!さんはいらない!!」

「え…うん!わかった!シラユキ!」

「な、何だ?」

「シラユキもクラピカ達が心配で?」

「いや、ゴンが後ろに居なかったから…」

「……キルアに何にも言ってない?」

「……言ってない」

「……びっくりするだろうね」

「当たり前だろ、気づいたら一人って焦るだろ、普通!」

「あはは、そうだ…ね!?」

「どうかしたのか?」

「レオリオの匂いだ!!!」





そう言うと、ゴンは凄いスピードで走り出し、あっという間に姿が見えなくなった。

いきなりの出来事に、焦るが白雪もゴンを追う。










木々から抜けた所にゴンの姿があった。

しかし、44番ヒソカによって首を締められているところだった。





「ゴンッ!!!!!!!!!!」






白雪は一蹴りで一瞬にしてゴンの下に行き、ヒソカの脚に回し蹴りを入れる。

しかし、当たった感触はなく、ヒソカの姿はない。





「ゴホッ!…ッ!」

「おい、ゴン大丈夫か!?」





ヒソカが消えたことによってゴンは解放され、地面に崩れ落ちる。

ゴンの背中をさすり、落ち着かせようとするが、





「キミも仲間かい?」

「なっ!?」





すぐ後ろにヒソカが立っていた。

逃げようとするが、腕を掴まれ動けない。





「面白い、実に面白い目をしている」

「……離せ」

「名前教えてよ」

「!だれがお前なんかに!」

「彼、早く手当てしないとね」

「!」





レオリオを見ながら口角を釣り上げ卑しく笑う。

レオリオは気絶しているのか、全く動かない。





「……キ…」

「ん?」

「白雪姫だ!!頭に刻んでおけ!!!」

「シラユキヒメ…面白い、面白い」

「お前…なんなんだ…」





ヒソカは白雪の腕を放し、レオリオを担ぐ。





「おい、ソイツ殺す気じゃないだろうな!」

「殺さないよ、彼は合格だから」

「何の事だ」

「君も、その子もね」

「………」





ヒソカは白雪とゴンを見る。

そして、二次会場へと走っていった。





「シラユキ…大丈夫?」

「……大丈夫じゃない…腰が抜けた」

「…へへっ…たしかにね」

「ゴン!シラユキ!大丈夫か!?」





向こうからクラピカが走ってくるのが見えた。





「…本音…凄い恐かったぞ」

「シラユキ、腰抜けちゃったんだって」

「フッ……シラユキ」

「なんだ?」





クラピカが白雪の前に屈み、背中を向ける。





「な、なななんだ!?」

「立てないんだろ?私が君を背負おう」

「い、いいから!私のことはほっといて先に行ったほうがいい!」

「大丈夫だ」

「足でまといになるのは嫌なんだ!!!!」

「………シラユキ?」

「……っ」



「足でまといじゃないよ」

「え…」

「だって俺を助けてくれたじゃん!!」





ゴンはいつものように笑って言った。





「………お…重たいぞ…私…」

「大丈夫」

「う……っ」





腕をクラピカの首に巻き付けると、簡単に体が浮き、クラピカに背負われる。






「ごめん、ゴン、クラピカ」

「いいよ全然、さぁ、急ごう!」






 
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