×白雪姫

□第7章
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「まぁ、座りなさい」

「は、はい」





面接の相手はネテロであった。

面接というもの自体、初めてだったので体がガチガチに緊張していた。





「緊張せずとも良い、まず始めに、何故ハンターになりたいと思ったのかな?」

「………ごめん…わからない」

「わからん?」

「色々、事情があって…ある人に受けろって言われて受けたんだ。自分の護り方と人を知る機会だって」

「ふーん…なるほど。では、この中で一番注目しているのは?」





目の前の机には受験生の顔写真が並んでいた。

一番の疑問は、『いつ、誰がこの写真を撮ったか』だった。





「注目…針人間のコイツだな。何考えてるかわからないし、一緒にいたくない」

「ほう。ではこの中で一番戦いたくないのは?」

「全員っていうのは、無しなのか?」

「無しじゃ」

「だって、戦うって痛いし、誰かが嫌な想いする…。でも、それが仕方なかったら仕方ないけど」

「まぁ、そうじゃな」

「戦いたくないのは、全員だけど…言うなら針人間」

「そうか、ご苦労じゃった。下がってよいぞ」

「ありがとうございました」

「うむ」





白雪は静かに応接間から出る。

そこにはクラピカが立っていた。





「待っててくれたのか?」

「あぁ、どうだった?」

「全員と戦いたくないって言ったら却下された」

「ははっ白雪らしい」

「らしいって何だ…」





クラピカと話しながら飛行船内を歩く。

窓の外はもう暗く、空には星が瞬いていた。





「で、結局キルアと仲直りしたのか?」

「ゔ……」

「何で喧嘩になったんだ?」

「アイツが勝手にキレたんだ!だから、言い返してやったんだ!」

「詳しく話してもらえるか?」





白雪は四次試験中にあった出来事を話した。

クラピカはため息をつく。





「それはキルアが悪い」

「だろ!?」

「だが、キルアの意見も理解できる」

「私はわからない」

「それはキルアの口から聞いた方がいい。それにー…」





クラピカは脚を止め外を見る。

そこには釣竿を振りかざすゴンとキルアの姿があった。





「アイツ等、緊張しないのか」

「自然体だな、あの二人は…」



「よっ二人とも!デートか?」





後ろから頭にネクタイを巻いたレオリオがやってきた。





「カンニングペーパーの制作お疲れ様。レオリオ君」

「テメッ、シラユキ皮肉だろ」

「別にー」





その姿をキルアは見ていたことにゴン以外気付いていなかった。





 
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