×白雪姫
□第11章
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「白雪!お前もちょっとは・・・」
「私は、忙しいんだ。」
「チクショー!!」
ここに来てから数日が経った。
あの日私たちは、
あの大きな門を開けようとした。
一番力のあるレオリオが試みたが、
門は1mmも動かなかった。
「試しの門さえ開けられないような輩は
ゾルディック家に入る資格無し。」
この門が“試しの門”と言われる理由だった。
その後は大変だった。
ゴンは釣竿を使って門を越えるなどと言い出すし、
執事室に電話で問い合せてみれば、意味がないものだった。
ここまで残って帰るのもなんだからと、
おじさんは住み込みの家へ案内してくれた。
この住み込みの家で筋肉を付け、
門を開けれるようになろうというのも含め・・・。
白雪は他の3人とは別行動だった。
影で秘密の特訓をしている訳ではない。
むしろ逆だ。
特訓なんかしていない。
ただ、試しの門の前にいるだけだ。
白雪はこの門を開けれる自信があった。
多分じゃなくて、絶対。
少し門を遊びで押した時に、動いたのだ。
驚きの余り、そこからは門に触っていない。
ぶっちゃけ、男のレオリオが押して
ビクともしなかった門を白雪が先に開けてしまうと、
女としてのプライドを捨てることになるので、したくないのが本心だ。
そして、もう一つ。
「そろそろ言わないとな・・・。」