小ネタ
□独占欲
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「小野寺」
やめて―・・・
「小野寺・・・」
もう、それ以上―・・・
「・・・律」
俺の名前を呼ばないで―・・・
「・・・・・・好きだ」
そんな切ない声で呼ばれたら―・・・
「お前が、好きなんだ・・・」
俺は、自分の気持ちに気付いてしまう―・・・
「・・・お前は?」
自分の中の、溢れそうな恋心に気付いてしまう―・・・
「俺・・・は・・・」
だから―・・・
「・・・分かりません」
だから、今だけは嘘を吐かせてください―・・・
「分からないんです・・・」
まだ、全てを伝える勇気を俺は持ち合わせていない―・・・
たとえ、この嘘によって貴方を悲しませてしまったとしても―・・・
だけど―・・・
「・・・そうか」
だけど、それでも「傍にいてほしい」と思うのは―・・・
「・・・・・・すいません」
俺の、ただの我が儘なのだろうか?