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□のぞきの代償(ジェレギュ R18)
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こちらは「のぞき」の続きになっています。
暴力的な表現を含むため、苦手な方はお気をつけ下さい。
「レギュラス!」
クィディッチの練習が終わり、着替えている時にドアのノックと一緒に誰かに呼ばれた。
「ポッター先輩…」
「そんな嫌な顔するなよ、傷つくなぁ」
嫌な顔をしたつもりはなかったんだけど…
だけど正直ポッター先輩のことは好きじゃない。
それにこの前スネイプ先輩とのあんなところを見てしまって何だか気まずい…。
「何か用ですか?僕このあと約束があるんですけど」
「……もしかしてスネイプと?」
内心どきっとしてしまったけれど、どうにか隠し、僕は着替え続けた。
「違いますよ、友人とです」
ふーんと言う彼を尻目に素早く着替え、荷物をまとめた。
「じゃあ急ぐので」
「わかったよ、じゃあね」
僕はそそくさと部屋を出た。
何だか、嫌な予感がする。
心臓がすごくどきどきする。
早く寮に帰ってしまおう。
はや歩きで歩いていると、足音が増えた。
後ろを振り替えっても誰もいない。
また歩きだすと、もう1つの足音も歩き出す。
後ろを向いては歩く、それを2度繰り返した。
3度目振り向こうとしたとき口を塞がれ、何者かに部屋に引きずり込まれて、冷たい床に投げ出された。
「…!?なっ……?」
辺りを見渡すが、部屋には誰も居ず、ベッド・ソファー・棚が置いてあるだけだった。
「ここは……?」
床に座ったまま、レギュラスが目をぱちくりさせていると空間からスッと透明マントを羽織ったジェームズが現れた。
「ははっ、びっくりした?」
「これがグリフィンドールのやり方ですか」
「クディッチの更衣室だと誰か来るかもしれないからね」
「何が…したいんですか?」
「そうだなぁ…、とりあえず君が泣くとこでも見せてもらおうかな」
「は…ぁ?」
「知ってるよ、君が僕とスニベリーのセックス覗いてオナってたの」
驚いた。
まさか見られてたなんて…
「人の恋人をおかずにするなんてさ、何かむかつくじゃん」
ジェームズはくすくすと笑いながら話し、レギュラスに杖を向けた。
「だから腹いせだよ…」
しまった…!
慌ててローブのポケットから杖を出し、構えた。
「エクスペリ…」
「エクスペリアームズ!」
ジェームズは素早く呪文を唱え、レギュラスの杖を飛ばした。
「遅いよ。それに仮にも先輩の僕に勝てるとでも思ったの?」
杖先をレギュラスに向けたまま彼の肩を蹴飛ばした。
「いっ…たぁ…!」
「君目障りなんだよね、いつもスネイプにくっついてさ」
「あなたには関係ない…!」
ドカッ!
「あ゛あぁぁぁ!」
思い切り腹部を蹴られた。
鋭い痛みが襲い、額に汗がにじむ。
「はぁ…くっ…ぅ…っ」
体を丸め、痛みに耐えていると今度は背中を蹴られた。
「ぐっ…!」
「痛い?生意気な後輩にはしつけが必要だね」
息ができなくて苦しい、杖さえあれば…!
レギュラスは重い体を引きずり、飛んだ杖の方へ腕を伸ばした。
パシッ!
杖が蹴られ、壁に当たった。
これじゃあ届かない…。
「くすっ、残念だったね。これからどうしようか」
こんな屈辱は初めてだ。
涙を堪え、僕は床に伏せたまま、ありったけの軽蔑を込めて彼を睨み付けた。
「だめな後輩だね、君には色々と教えてあげなきゃいけないみたいだ。」
ジェームズは杖を振り、レギュラスをベッドまで運んだ。