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現パロ:2
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この前僕は告白をした。
ずっと好きだった彼に…、そう男に…。

同性だし、すごくドキドキしたんだ。
もしかしたら気持ちがられるんじゃないかなとか。
幸いそんなことはなかった(?)んだけど、あれから彼がおかしい。


「スネイプおはよー!あのっ…」
「おっ、はよう…」

短い挨拶を交わすと、彼は逃げるように行ってしまった。

何だか避けられてる。
ひどくないかこれ?これ。

あの時彼は友達から始めようって言ってたけど、これじゃあ友達以下じゃないか!
僕らはクラスが別だからなかなか一緒にいる時がない。
僕は放課に彼のクラスに行くことにした。


1限目の休み時間
「スネイプいるー?」
「あ?……いないよ、トイレじゃね?」

2限目の休み時間
「スネイプいるー?」
「さっき先生に呼ばれてたよ」

3限目の休み時間
「くそっ、次体育だから着替えなきゃ!」

昼休み
「スネイプお昼一緒に食べよー!」
「あいつどっか行っていないぜ」

5限目の休み時間
「スネイプいるー?」
「あれっ、さっきまでいたのに…」


6限目の休み時間
「スネイプ一緒に帰ろー!」
またお前かよ、あいならもう帰ったよ」


全然捕まらない…!!
朝顔をあわせたっきりだ。

……もしかしたら本当は僕のこと嫌いなのかな。
男から好きだなんて言われて嫌じゃないほうがおかしいし…。

会いたいな…。





「おい、どうしたんだよ?」
「シリウス…、おはよ…」
「何かあったのか?目の下クマできてるぞ」
「あぁ、ちょっと眠れなくて…」
「どうしたんだよ、昨日もずっと何処かに行ってたりしてたろ?」
「うん、ちょっとね…大丈夫だから」

昨日の夜はずっと彼のことばかり考えていて眠れなかった。
こんなことなら告白なんてするんじゃなかったな…。
泣きそうだよ……。






「ジェームズ昼食おうぜー!」
「ごめん、ちょっと食欲なくて…」
「大丈夫かよ、あれっまたどこかに行くのか?」
「うん、ちょっと気分転換にね」

いつもは楽しみな昼食も今日はなんだか食べられそうにない。
楽しい気分になれそうもなくて、僕はふらっと校内を歩いた。

渡り廊下を歩いていると、教室からは明るい声が漏れている。
僕とは正反対で楽しそうだ。
太陽もぴかぴかと輝いて僕を照らしている。
ため息をつきながら歩いていると、校舎の端にある図書館まで来てしまった。

「ずいぶん来たな…」

何か僕の心を晴らしてくれる本はないかな、そう思い図書館に入って行った。
この時間は誰もいないのか静かだ。
ジェームズは上靴からスリッパに履き替え、棚と棚の間を歩いていった。

「うーん、あんまり良いのないなぁ…」
「……っ!?」

あれっ今誰かいた。
振り返ると、本棚を背もたれにもして床に座ってお弁当を食べてるスネイプがいた。

「スネイプ!!君こんなとこに…!」
「やぁ……」

スネイプは目をそらした。

「昨日ずっと探してたんだよ!?」
「そうか、すまない…」

ものすごく気まずい…
言いたいことがたくさんあるのに言葉が出てこない。
僕は一度大きく呼吸して気持ちを落ち着かせた。

「あのさ、この前はごめんね…」
「えっ…」
「気持ち悪かったよね、忘れてくれて構わないからっ…」

どうしよう、声が震える。
かっこ悪い…。

「……違うんだ…」

スネイプも声を震わせながら話し出した。

「どうしたらいかわからなかったんだ、告白されたの初めてで、だからつい避けてしまって…」
「そう、だったの…」

これを聞いて僕はちょっとホッとした。

「それに気持ち悪いだなんて思っていない。僕はお前といて楽しいし、その…好きか嫌いかで言うと嫌いじゃないし…」
「えっ!好きなの!?」
「ちがっ、そういうことじゃなくて…、まだ付き合うとかよくわからないけど、一緒にいてもいいかなって…」
「それって僕の気持ち受け止めてくれるってこと?」
「………っ…」

スネイプは真っ赤になって小さくうなづいた。

「へへへっ、ありがと…!」

さっきまでの気分が嘘みたいだ。
心が暖かくなって、ブルーからばら色に変わった。

「ねぇ、抱きしめてもいいかな?」
「ん…」

また小さく頷いた彼を僕はそっと抱きしめた。
彼の肩は小さくて暖かかった。
少し良い匂いがしてどきどきした。

「キス、してもいい?」
「〜〜〜っ!調子に乗るな…!」

僕の顔をぐいぐいと押して、彼は後ろを向いてしまった。

「……まだ付き合ってもいいとは言ってないんだからなっ…!」
「えっ…!そうなの!?じゃあキスとかは?」
「…そのうちな…」
「何それ、友達以上、恋人未満ってこと?」
「そういうこと、になるな…!」
「可愛くないなーもうっ!」

僕らは見つめ合い、笑った。
これからもっともっと仲良くなるんだ。


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