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現パロ:4
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「あー!疲れた…!」

机の上に広がる数枚のプリント。
僕の部屋で一緒に宿題をしている。

「も〜、あの先生宿題の量多すぎだよね!こんなにあったら遊べないじゃないか!」
「これくらい普通だ、お前は遊びすぎじゃないか?」
「そ、そんなことないよぉ…」

ふぅ、とジェームズは眼鏡を外した。

「(あれ…)」

彼が眼鏡を外すところを見るのは初めてじゃない。
だけど…

「(こんな顔だったかな…)」

改めて見る彼の顔はとても綺麗で格好よかった。
実際女の子にもモテているし、イケメンだと思う。
それは眼鏡をしている時も、外しているときも。

まじまじと顔を見つめる僕に彼は気づいた。

「顔に何かついてる?」
「いや、ただ…見てただけだ」
「ふふっ、何それ」

あどけない笑顔で僕を見つめる瞳。
いつもはガラス越しだけど、今日は真っ直ぐと直接僕だけを見つめている。


あぁ…何だか…


「惚れ直した?」
「……最初から惚れてない…」

僕はおかしいんだろうか、同じ男を好きになって…
最初はそんなことなかったのに、思いはゆっくりと変わっていった。
彼に見つめられるとどきどきするようになったし、触れられると嬉しく思うようになった。

どこが好き?
顔、性格、優しいところ、声…

「スネイプ…」
「…ぁ……」

そんなことを考えていたら彼の手がそっと僕の頬に触れた。
いつもそう。
僕を大事に扱ってくれる。
そんなところも好きだ。
ゆっくりと唇が近づいてきた。

「…ん……」

ふっくらとした唇が重なると鼓動が速くなるのがわかった。

「好きだよ」

優しく見つめられ囁かれる愛の言葉。


『僕も好きだ』


心の中ではそう言ったのに口からは何も出てこなかった。

「…ぁ…その…」
「いいよ、無理しなくて」

にこっと笑った彼は少し寂しそうだった。


違うんだ…。
僕も素直に好きと言えたら…。


僕らはまた角度を変えて何度も口づけした。

「…んっ!?」

服の上から少し固くなった胸の飾りを指で潰された。

「ジェー、ムズ…」
「ちょっとだけ…触ってもいい?嫌ならすぐ止めるから」

ね?と僕の顔を覗き込む彼は少し恥ずかしそうで、何だかいとおしく思えた。

「少しだけなら…」
「うん…」

スネイプを床に寝かせ、一つ一つシャツのボタンを外し、首筋に唇をそわしていく。

「ジェームズ…」
「何?もしかして嫌だった?」

「その…、 …だ…」
「えっ?ごめん、聞こえなかった」
「…っ、……好きだ…」
「……!!」

ジェームズはまさか僕がこんなことを言うとは思わなかったのか、目を真ん丸にさせて驚いた。
そして頬を赤くさせ笑った。

「あ、ありがとう…」

彼の嬉しそうな顔を見たら何だか嬉しくなった。

「…ジェームズ」

スネイプはジェームズの肩に腕をまわし、ぎゅっと抱き締めた。

こんなにも人を好きになるなんて。
僕らは見つめ合い、またキスをした。


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