長編

□あちらとこちらの連理共鳴2
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【桑原サイド】





6時になり、真田が俺と丸井を起こしに来た。

思ったより疲れてたらしく、爆睡しちまった。

下へ降りれば、いい匂いがする。

「おはよ、ジャッカル君、ブン太君」

「おはよう」

「おはようございます」

「はよー、呉芭姉、静芭姉」

挨拶を済ませ、顔を洗いに行く。

和食か洋食か聞かれ、俺も丸井も洋食を選択。

仁王と幸村も洋食だが、真田と柳は案の定和食だった。

「デザートもあるからね、ブン太君」

「やりぃ!サンキュー、呉芭姉!」

「どう致しまして」

呉芭さんは洋食、静芭さんは和食。

従姉妹らしいが、好みは違うらしい。

そう言えば呉芭さんは丸井と同じくかなり甘党だが、静芭さんはそんなに食べていなかったな。

頂きます、とみんなで朝食を食べる。

旨い。

「このパン旨いな」

「ホント?良かった、私が焼いたんだよ。って言っても、ホームベーカリー使ってだけど」

「それでも旨いっす」

「うん、本当にね」

幸村が同意すれば、呉芭姉さんがニコニコ嬉しそうにに笑う。

「ふむ。このだし巻き卵も旨いな」

「味噌汁も旨い」

「あは、それは静芭が作ったんだよ」

静芭姉さんは照れたらしく、真っ赤な顔を反らせた。

だが、耳も赤い。

「なぁ、呉芭姉、デザート食いたいんだけど」

「丸井!飯を食ってからにしろ」

真田から怒られて、丸井はサラダを口に入れた。

「あ、サラダ何か旨ぇ」

「良かった。いっぱい食べなね」

「いっぱいは要らねぇけど…」

そう言いつつも、丸井はサラダも完食。

「デザートくれよぃ」

「はいはーい。デザートのプリン!みんなのもあるからね。甘いのダメな子は、珈琲ゼリー作ってるからそっち食べて」

「両方ってあり?」

「ありあり。ブン太君、珈琲ゼリーは甘くないから、甘いミルクシロップ掛けよう!」

「流石呉芭姉!最高!」

「ははは、もっと誉めて!」

「ダメだよ、ブン太君。誉めると呉芭は調子にのるから」

丸井も調子に乗って食い過ぎると、太るぜ。

そう思ったが、呉芭姉もかなり食ってるから口に出せなかった。
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