多分長編なんだと思う

□参謀と詐欺師の対策計画を
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翌日、予定通り柳君の元へ。

「お前によくした覚えはないが」

開口一番に言われた。

「ううん。見るだけで幸せだから!だからありがとう」

ああ、不快を隠すのに必死そうな顔。

あはは、順調順調。

「会えて良かったよ、柳君。じゃあねぇ」

話し掛けたら、ファンの女子の視線が痛い。

長話は、逆によくないな。

そう判断して、教室に向かう。

幸村君が、私を無関心に見た。

それに微笑み、席に付いた。

それにしても、柳君の不快そうな声は三成にそっくりだ。

三成を困らせているみたいで、少し楽しいな。





サボタージュ、再び。

今日は風もなく、日差しも暖かい。絶好のサボり日和。

成績は落としたくないから、勉強道具持参。

前回は視聴覚室だったけど、今回は体育館裏。

先客。少し先に誰かがいる。

また、仁王君だ。寝てる。

気付かない振りをして、英単語を頭に入れていく。

あ、起きた。寝たふりはじめた。

まぁ、害にはならない。

そう判断して英単語を頭に叩き入れる。

「はぁ…。イケメンの彼氏欲しいー」

わざと独り言を言い、相手の出方を伺う。

ふむ、更に寝たふりか。

独り言を言い続けても良かったが、変に勘づかれたくはない。

本当に、比呂君が見てたら爆笑してただろうな。

授業が終わる少し前に、退散を決める。
もう直ぐ期末テスト。

柳君、比呂君、悪いけど一位貰うね。
 

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