多分長編なんだと思う

□テニス部と策士(?)の新学期
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二年に進級する少し前に、柳君ファンに絡まれた。

柳君を抜いて一位になったのが気に食わなかったらしい。

下らないな。

だが、面倒なので承知しておくふり。

他には告白もあった。

予想外過ぎてビックリ。

比呂君が聞いたら、やっぱり笑うだろう。

「ごめんなさい、今は彼氏とか考えられなくて」

そう断ったけど、これは本当はテニス部以外興味ないんだと答えたかった。

私の良心のカケラが、嘘を許してくれなかった。

クラス分けでは、テニス部はジャッカル君と同じクラスになった。

たまに聞く声が、少し政宗に似てる気がする。

ジャッカルにベタついて、よく遊びに来ている丸井君はモテる。

私もミーハーを装い、菓子を差し入れた。

時折、仁王君も来る。

「名無しさんー!」

やれやれ、今日は丸井君、仁王君がいてミーハーを装う好機だと言うのに。

友達に呼ばれた。

「今日はどうし…、え、真田君が来てるよ」

「匿え!」

全く、何をしたんだか。

「こんにちは、真田君」

「…名字か」

真田君が友人をひっぺがす。

真田君が手を振り上げた。

そして、友人はその軌道に私をおいやる。

バシンと、いい音がした。

…。やってしまった。反射的に手が出て反撃した!

「ごめんなさい!」

やれやれ、思わぬところで計画が狂ったな。

自分が悪いんだけど。
 

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