多分長編なんだと思う
□策士と詐欺師の混ぜるな危険
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仁王君は詐欺師。名無しさんさんは策士。
響きは似ていますが、違うものです。
ただ、名無しさんさんは策の為に欺く事も厭わない節があります。
仁王君も、欺く為に色々と策を考えてはいます。
だからでしょうか、二人が似ているのは。
「やだ、酷いよ柳生君」
「そんな事言わずに。楽しませてあげますよ」
「や、やだってば…」
…。
精神攻撃は、中々来ますね…。
事の始まりは、名無しさんさんのデータを幸村君に脅されて渋々伝えた事です。
これでも最低限、名無しさんさんの逆鱗に触れない様に注意して言った積もりでした。
洩らしたデータは、名無しさんさんの愛読書と尊敬する人物と好きな言葉。
策を施す場合を考え、二番目に好きな項目を伝えたのですが。
それでもダメだった様です。
良く良く考えてみれば、名無しさんさんの怒りも無理もありません。
二番目でも名無しさんさんの思考回路の推測には十分でしたから。
幸村君が怖かったから吐きましたが、下策でしたね。
柳君はデータが手に入り、大変嬉しそうでしたけど。
そして、いつものノリで周りを混乱させるのが好きな私のパートナー。
今回は悪乗りし、名無しさんさんを口説いています。
いつもなら見破り、冷たい目線で見下す名無しさんさんが乗っている事で、仁王君の詐欺師振りも上がっている訳です。
名無しさんさんも悪乗りし、変装してイチャイチャしてる振りをしてるのですが。
いい加減止めないと、悪い噂が出そうですね。
「仁王く「え、柳生先輩が女とイチャイチャしてる!」切原君、誤解です!あれは仁王君ですよ!」
慌てる私を見て、笑う仁王君と、指を唇に当てる名無しさんさんが見えて、切原君を追いながらも思わず頭を抱えたくなりました。
この二人、混ぜるな危険、と言う奴です。
はぁ、本当に先が思いやられますね…。