多分長編なんだと思う

□部長の策士の適切距離
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長い闘いになると言われた。

正直、覚悟はしてたけど、辛い。

「苦労をかける」

真田に言えば、構わんと予想通りの回答が返って来た。

「日本でも、指折りの医師が手刀医になるらしいんだ。何度か手術は受けなきゃなんないみたいだけど」

「そうか」

「無敗で俺の復活を待つんだろ?」

「当たり前だ」

真田らしく、つい笑みが溢れる。

そう言えば。

「名字さんは、良くやってくれているのかい?」

「ああ、奴がマネージャーで良かったと思う」

本当にそうだ。

つい、先日の会話を思い浮かべる。

今の手刀医が俺に付いた経緯を、両親が話してくれた。

わざわざ、ドイツまで行って、同じ症状の病を治した医師に直々にコンタクトを取ったこと。

だから、手刀医が俺に付けた事。

裏で名字さんが、相当手を回してくれたらしい。

勿論、俺の親も手を尽くしてくれていた。

だからこそ、名字さんがそんな事をしてたのを知れた訳で。

名字さんらしいんだけど、気にするだろうから内緒にしてくれと頼んだらしい。

全く、彼女は何処まで影に回ろうとするんだろう。

距離を取るのは保身だろうけど、少しもどかしくなって来たよ。

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