Instrumental

□V.D. Instrumental ver
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 ホグワーツ中がバレンタインに沸き返っている中、私はいつも通りにそこにいた。

 手元にはリリーに借りた恋愛小説。
 本の中もバレンタイン真っ直中。

 そして、彼が来る。
 顔を向けると眩しいくらいの笑顔を向けてくる。

「今日、何の日か知ってるか?」

 こくりと頷いて、ローブのポケットから小さな包みを差し出したら、ものすごく驚いてから嬉しそうに受け取ってくれた。

「チョコじゃない、けど」
「サンキュ」

 包みを開けた彼が、笑顔のまま強ばる。

「あー……一応聞いて良いか?」

 包みの中には、胃腸薬一瓶。
 と、小さな小さなチョコレートの一片。

「いっぱいもらうって、聞いたから」

 他の人のは受け取らないって言ったシリウスに驚いていたら、チョコを口に放り込んでからキスされて。

「こっちで十分」

と、言われてしまいました。
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