Tea Party
□Tea Time under Tree
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ぽかぽかと暖かな午後に訪れた私は、リーマスとシリウスに木陰のティータイムを提案してみた。
もちろん、食料(今日はバナナケーキとミートパイ)を持っている私に決定権があるので、彼らが逆らうはずもない。
リーマスが淹れるお茶と、私のお菓子で今日も穏やかな午後が過ぎてゆく。
「風はまだ少し寒いですね〜」と私が言うと、
「じゃあ、こっちにおいでよ」とリーマスが言う。
もちろん、シリウスはひたすらミートパイを食べている。
リーマスは甘い物しか食べなさそうだから、大変なのだろう。
必死で食べる様子がなんだか犬みたいで、微笑ましく眺めていると視界が塞がれた。
そして、耳元で囁く。
「好きだよ」
私も、と答える前に彼は微笑んで、私の隣に座り、私の肩を抱き寄せる。
「……先生?」
「美味しいケーキだね」
「うん、先生が美味しそうに食べてくれるから、張り切っちゃった」
当然、味見すると自分で死にそうになる甘さなのだけど。
「ところで、なんでいつも目隠ししてから隣に座るの?」
別に隣に座っても構わないのに。
彼は優しく微笑んで、顔を寄せて囁く。
「好きだから、僕だけを見て欲しいんだ」
瞳を独り占めしたいという彼の前で、思惑通りに私が赤面してしまったのは言うまでもない。