Dear...

□お昼は何にする?
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「マールちゃん。そろそろ、違うところ見よ?」
「おようふく、いっぱいかった、よいっ!」
「ふふっ、そうだね!」
「おねえちゃん、マルといっしょにおかいもの、たのしい?」
「楽しいよっ」
「!マルもたのしいよい!」
「なら良かった。今日の夕飯はオムライスでも良い?」
「オムライスがいいよいっ!」


ピンと伸びた背筋にオムライスが好きなんだ、なんてのんびり考える。仕事に追われてた日々が懐かしく感じるが別に戻りたいなんて思わない。暫くは貯まりに貯まった有給でも使って過ごそう。マルちゃんと一緒に、ね。


「オムライスは逃げないからゆっくり歩こうね」
「はい、よいっ!」
「うん、良いお返事だね!」
「マルいいこ、よい?」
「誰が何と言おうとマルちゃんはあたしが認めた良い子だよっ!」
「おねえちゃんにみとめられたー?」
「おねえちゃんはマルちゃん好きよい」
「あー!まねっこめっ、よい!」
「あらら、怒られちゃった」
「ぷんぷんよい!」
「怒ってもマルちゃんは可愛いー!」
「おねえちゃん、マルすき?」
「大好きですっ!」
「くふふ、マルもだいすきよい!」
「(はっ!)こんなバカップルみたいな事してる場合じゃないよ」
「ばかっぷる?なによい?」
「マルちゃんにはまだ早いから忘れちゃって」
「?わかったよい」
「ほんと良い子過ぎてあたしにはもったいない!」
「でもマルおっきくなったらかいぞくになるんだよい!」
「か、海賊?そんなのあちこちに居るの?」


いや世界的に見たら確実に居るのかも知れないけど、身近にいないから何て反応していいのか分からない。


「マルのいたところはかいぞくいっぱいいたよいっ」
「うわあ…、スリリングな所に住んでるのね」
「みんなじゆうでたのしそうだよい!」
「海賊になっても島の人とか困らせちゃダメだよ?」
「わかったよい!」
「ん、なら海賊も良し!」


スリリングで危険なこの子の将来。だけどそれはあたしが踏み込んで良いところじゃないから渋々ながらも頷いた。どうか幸せであって、大人のマルちゃん。

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