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「ウラミトウィッグ」

アレンとクロスとの生活が、半年たった。

あいかわらず男装の日々。

これのおかげで、色々役に立ったが、逆に立たない時もあった。

それがこれである。


今日もアレンと2人で、博打でお金を稼いでいた。
2人でやっていたからか、僕たちの噂は広がっていった。
「イカサマブラザーズ」、と…
別に、ブラザーズと呼ばれるのは問題ではない。問題は…

「よう、ブラザー弟。」
その後、相手に絡まれる。
しかも、僕の方だけに。
打ち負かした相手に、たまに怨を持たれるようで、その時は小さく、弱そうな僕の方に全て回されて来る。
そのたびに相手にしなければいけないのが面倒だった。
女の格好なら人質に取られるくらいですみそうなのに、男の格好なので、暴力のようなことが多いのだ。

その日もそうだった。

『なんすか…?』
面倒くさそうに呟く。
相手は笑った。
「なんすか、じゃねーだろ。俺らがなんの怨も持ってねェと思ってんのか?」
『…てか、あんた誰?』
どういうやつか予想はついていたが、正直に聞いてみる。
相手のこめかみがブチリとなった。
「誰だと…?ふん、覚えてなくてもいいか。これからその記憶に刻み付けてやるからよ!」
周りから、何人かのヤクザらしき人達がでてきた。
溜息。
これくらいの数なら…

逃げれる。

相手らが襲ってきた瞬間、隙間を抜けて猛ダッシュ。
まったく、こんな時にだけこの小さい身長でよかったと思う。
「おい、待て!」
待てって言われて待つかバーカ。
そんな事を思っていると、前に1人の男が現れ、つい止まってしまった。
その瞬間、囲まれてしまう。
「へっへ…。もう逃げられないぜ…。」
ジリジリの間を詰められる。
ああ、やりたくなかったのに…。
あらためて溜息。
「やれぇ!」
次々と襲い掛かって来る、ヤクザ共。
僕は、1人の男に目をつけた。
相手を全て避け、そいつの後ろに回り込み…

ドン!

おもいっきり蹴りをいれ、吹っ飛ばした。勿論、巻き添えも出してやる。

『お前ら…ばかだねぇ。馬に鹿がいっぱいたよ。』
そう言ってやると、相手共は本気でキれた。
「おっ前…!ブッ殺してやる!」
全員本気で襲い掛かって来る。
ああ、ホントに馬鹿だ。
そんな勢いだと…
僕はイノセンス、「天使ノ翼」を発動させ、空に浮かんだ。

どごぉ!

やっぱり…
相手共は見事にぶつかり合っていた。
「んな、いってえ!」
「なにすんだよ!」
「てか、あいつ何処いった!?」

ギャーギャー騒ぐ相手共にばれないよう、退避し、アレンとクロスのもとに向かった。
余計な事で時間を食ってしまった。戻らないと、2人が心配する。
そう思って、超高速で戻った。

戻ると、アレンがいなかった。
『あれ、師匠。アレンは?』
「あ?買い物だ。それよりお前…。」
クロスはずかずかと僕に歩みよってきて…

ボコッ!
『いって!』
頭を殴ってきた。
『なにするんですか師匠!?』
「なんださっきのは!?」
さっきの…?なんかしたっけ?師匠に怒られるようなこと。
「なんで、あんな奴らに囲まれてた!?」
…あ、それっすか。見てたんすか。
『って、見てたんなら助けてくださいよ!』
「いや、お前ならなんとかすると思って、ほっといた。」
『ひどっ!それならそんな説教しないでください。』
僕はふんっとソッポを向くと、顔を挟まれた。
『はにふるんへすはぁ(なにするんですか)!』
「俺がいってるのはそんなことじゃない!なんであんな高圧的な態度をとったのかだ!」
『ひひょうもほうひゃないへふか(師匠もそうじゃないですか)!』
「おまえは女だろ!?」
僕は驚いた。
「もし、あんな奴らに女だって知られたら、何されるか分かんねェだろ!」
今、気づいた。
クロスは僕のことを、ずっと心配したことに。
『…すみません…。』
あやまると、クロスは手をはなし、なにか差し出してきた。
『それは…?』
「ウィッグだ。」
『…ズラっすか。』
それを受け取って、一応つけてみて、鏡でみてみた。
『わお、黒髪アレンみたい。』
「なんだそりゃ。」
ふふ、とクロスに笑いかけた。
『ありがとうございます。』
心配してくれてー。
クロスは背を向け、頭をかきながら言った。

「師匠だからな。」

こうして、僕は、アレンとのイカサマのとき、このウィッグを受けることにした。
このウィッグのせいで「白黒ブラザーズ」と呼ばれることもふえた。
けど、普段ははずすため、襲われることはなくなった。

師匠、
ホントにありがとう。





なんだこら。
糞ですんません。
意味不明ですね。
適当なんで…ご了承ください。

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