今を君と生きる。

□第1章 出会い
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「…なんだこりゃあ」

ふと立ち寄った街で赤髪の、顔を半分隠した男…クロス・マリアンは呟いた。

クロスは黒の教団のAKUMA退治専門のエクソシストで元帥でもある。が、教団に帰る気はさらさらなく、弟子のアレン・ウォーカーと共に旅をしていた。

アレンは生まれつき左手に対アクマ武器を宿している少年であり、その左目は呪われていてAKUMAに内蔵された魂が見えるのであった。が、呪いのせいで、髪の色が抜け白髪であり、たまに年寄りと間違えられるため出来るだけ髪の毛を隠している。

そんなアレンもまた、言葉を失っていた。
目の前に広がっていたのは、大量のAKUMAの死骸だった。
その数は軽く100を超えるであろう。
そこには、Lv.1だけではなく、Lv.2、Lv3の姿もあった。

「こりゃすげぇな。教団のエクソシストがやったのか?」

クロスはその街に入って行き、アレンもその後を追った。

「人の気配が全くありませんね…。全員AKUMAになって倒されたのでしょうか…。」
「さあな。だが、この数になると多分黒の教団だな。」

ふとアレンは足をとめた。
「どうしたアレン。」
「師匠、あれ見てください!」

アレンが指を刺したほうに倒れていたのは、1人の茶髪の少年だった。歳は10歳ぐらいだろうか。

「大丈夫ですか?」
アレンは少年に近づき、声をかけたが、反応がなかった。アレンは生きているかを確かめ、意識が無いだけだと判断する。
クロスは少年のある物に気がついた。

「おい、そいつ対アクマ武器もってないか?」
「えっ?どれですか?」
「その手に持ってる羽だ。」

アレンが羽を確認すると、すこし、変わった物だった。
見た目より重さがあったのだ。

(黒の教団がイノセンスを無視するなんてありえねえよな…。まさか…。)

とりあえずと2人は少年を担いで近くのまだ建っている建物に入った。




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