お題小説

□破けてパンチラ
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パンチラ10題
4、破けてパンチラ


「サスケェ、今日キバたちと放課後サッカーしてから帰ろうぜ!」
「・・・」

嫌だ、そう伝えたいが、俺はこんなことを言うような奴じゃないだろう。
生まれた頃からずっと一緒にいるナルトはともかく、教室にいるほかの奴はそう思うだろうから無言で主張する。
ついでに、「嫌だ」だけじゃなくて「お前も遊ばないで俺と帰るぞ」という気持ちを込めてナルトの目をじっと見れば、金色に眉毛が少し中心に寄った。

「だめだってば。今日は俺、キバたちとサッカーしたい!」

どうやら伝えたいことは正しく伝わったらしい。
だが、その返答は俺にとってちっとも嬉しくないものだ。

最近、ナルトは髪の毛をのばし始めた。
今まで男のようにベリーショートにしていたが、俺の兄・イタチがナルトに紹介した女(兄さんの彼女だ)に
「まるで男の子ねー」と笑われたのが気にいらなかったらしく「俺だって女だってば!!」と言ってのばすことを決心したらしい。
別に俺は今までどおりに短いままでも構わないと思うが、それをナルトに伝えたら「サスケにはわかんないってば!!」とキレられたので、もう何も言うまい。

だが、心の中では不満だらけだった。
ナルトがもともと可愛いのは知っていたことだし、俺にとってはナルト以外の人間なんて可愛いなんて思ったことがない。
それなのに、イタチの女に笑われた日から、服を動きやすいながらも女の子らしい柄のものに変えたり、
前髪をおしゃれなピンでとめはじめたナルトのことを「かわいい」と言い出す男子が増えたのだ。
今までさんざんナルトのことを『男女』と馬鹿にしてきたくせに、ナルトをいきなりそういう風に見始めた男が増えたことが嫌だった。








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