テニスの王子様。

□15.期待
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思い切って、里奈の結構近くに座ってみた。



脇汗パねぇ!!!!





じゃ、なくて!






「……里奈、ほんと、わりぃ…」




……告白されてんのに割り込むとか、俺どんだけ必死なんだよぃ。



しかも、手握って走るとか自分なんだよぉぉぉぉ!






返事がなかなか返ってこないから、おそるおそる隣を見ると


里奈は、微笑んでいた。




なんでだ…?




俺、今かなりあほな顔してると思う。




「、里奈…?」




名前を呼ぶと、里奈は口を開いた。




「…謝る必要ないよ」


「え?」


「……嬉しかった、から」




俺の、目をまっすぐに見て。




…うれしかった、っつーのは…。






やっべ、かお、赤いかもしれねぇ。









核心に、迫りたくなる。

その言葉の意味を、聞いてしまいたくなる。

…俺の気持ちも、言ってしまいたくなる。






けど、今は。

今はまだ、いいんだ。


この距離で。
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