テニスの王子様。

□19.
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「…ブンちゃんはまだ里奈にキスできてなくて、私たちに助けを求めてきた、と。」


「うん。夢からキスしてくれないのと同じでブン太もできないんだって」



精市のその言葉に、思わず赤面した。

私からとか絶対無理って何度も言ってるのに!!!!



「……でも、里奈からなんて無理だと思うよ」


「うん、ブン太にさせる。こら夢、無視しないの」


そう言いながら、でこぴんされて思わずヴッと声が出た。

女子力の欠片もなくて申し訳ない…。




「ごめんなさい…」


「うん、いいよ」


「はやっ」


「ちょっと苛めちゃったからね。」



そう言うと私の頭を撫でる精市。



「夢って何回こういうことやっても初々しく顔紅くするよね、かわいい」


「んなっ……」



反論も何も言えずに口をパクパクしていたら、精市がクスッと笑った。


慣れるわけがないのに。
こんな幸せに、慣れちゃいけないとも思うし。




「よし、作戦を立てようか。決行日も決めないとね」


「うん」












「…なぁ、おまえら、俺の存在忘れてねぇ?」





あ。

ブンちゃんいたんだった…!!
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