その他文

□糞
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悪魔がまともじゃないっていうのは知っていた。


さくちゃんや芥辺さん達のお手伝いをする中で代表的な例としてアザゼルさんがそうだし、他にもとかげみたいのや魚類女とか、おかしいのはたくさんいる。
そんな中でもベルゼブブさんは紳士的だし人間の格好をしたときは王子様だし、結構好感を持っていた。

悪魔じゃなきゃ、悪魔でさえなければ…と思ったこともある。


それほど見た目は好みだった。





けれど、ある日私は彼も所詮悪魔なのだと知ってしまう。



「…べ、ベルゼブブ…さん…」




裏路地にて。



探偵事務所近辺。野良犬や野良猫がゴミ箱をあさるのをよく見かけるところで。


見てしまった。



「…おや、あかねさん」


彼は、裏路地にいた。


あの愛くるしいペンギン姿でこそこそいたから何をしているのかと思い声をかけたら、そんな、ばかな。
ぷううんと鼻につくこの臭い。悪臭ともいっていいくらいだろう。思わず鼻をおさえまじまじと見直したがやはりベルゼブブさんに変わりない。


ベルゼブブさんに変わりはないのだろうけども、でも、でもさ。


…嘘、でしょう。


「…な、にしてるんですか…」


震える声で言う。

今見ている光景など理解はできたがどうも信じられなくてぜひベルゼブブさんの口から本当のことを聞きたくて問えば。彼ははっとしたように目を瞬かせた。


「私としたことが、香しい匂いに釣られて…」

「……」

「これは失礼致しました」


さっと白いハンカチを取り出し口元の汚れを拭き取るベルゼブブさん。その茶色いものがついたハンカチをまた胸元のポケットにしまうから、また嫌になる。
目眩がしそうになるのをこらえながらその場に立っているとひょっこり横から誰かが現れた。


「あかねちゃんはべーやんに夢見すぎやで」


…アザゼルさん…。


毎度同じく突如現れたセクハラ悪魔の登場なんぞお手の物でもはやあまりリアクションせず「はい?」と聞き返せば彼は神妙な顔で頷く。


「ワシはEROが大好きなだけやねん。ただま●こ好きやねん。きゅんきゅんしたいねん」

「死んでください」

「だけどべーやんはなぁ変態の格が違うねん。いや、もう性ゆーてもええやろ」



はぁと重いため息をついて、アザゼルさんは続けた。








「べーやんには、スカトロ趣味があるんや」







私の中で何かが崩れた。







「すすすスカトロ趣味ですと?!」

「や、だってそうやん。う●こ食ってますやん…」

「それが友人に対する言葉かね?!」

「いやだってう●こ好きですやん…」







すか、とろ。






ベルゼブブさんが、スカトロ、趣味。




しかも、食べる方の、趣味。




裏路地で汚らしいう●こを、食べ、て…。





「……うああああああん!」

「ちょ、あかねさん?!」

「可哀相に。普通に生きてたらう●こ食う現場に出会わなかったのに…」

「は、ちょ、おい、この糞垂れ女!待てっつってんだろ!」





ベルゼブブさんの人間姿、好みだったのに。


もう悪魔なんかに恋してたまるかああああ!




「やっぱ芥辺さんしかいない!好きです結婚して!」

「あ?」



とりあえず、事務所に直行。

この傷を癒してくれるのはもはや芥辺さんに抱きついた。




まぁ当然蹴り飛ばされたけど。




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アニメが再放送されているのを見て

べーやん好きー

あくたべさん好きー
 

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