妖精の双竜
□第14話
1ページ/7ページ
ある程度ギルドが片付いてきたとき、ミラが仮カウンターで以来の受注を始めた。
ミ「みんなー!!!今日から仕事の受注を再開するわよー!仮説の受付カウンターだけどガンガン仕事やろーね!!!」
『うおおおおお!!!仕事だ、仕事だーーーーー!!!!』
続々と仕事をもらいに行くギルドメンバー。
それをルーシィはカウンターから見ていた。
ル「何アレェ、普段はお酒呑んでダラダラしてるだけなのに〜」
ル「まぁまぁ」
ル「あっそういえばロキ見てない?」
ミ「あーあ…ルーシィもとうとうロキの魔の手にかかっちゃったのね」
ル「あーマジかーついにルーシィもか…」
ル「違うわよ!なんか…鍵見つけてくれたみたいで……一言お礼したいな…って」
ルーシィは鍵を見せてそうつぶやいた。
ミ「うん、見かけたらそう伝えとくわ。
それより、星霊に怒られなかった?鍵落としちゃって」
ル「はは…そりゃあ、もう…怒られるなんて騒ぎじゃなかったですよ…あああ思い出しただけで、お尻が痛くて…」
ルーシィはお尻を押さえながらカウンターに突っ伏した。
そんなルーシィの後ろに手から冷気をだしたグレイが立っていた。
グ「冷やしてやろうか?」
ル「さりげないセクハラよ、それ」
ル「グレイ最低…」
ルナがグレイに冷たい視線を向けた。
グ「いや、ほらこれはお約束だろ?」
ル「最低よさいてー」
グレイは弁解しようとしたがルナはそっぽ向いた。
ハ[ルーシィ、赤いお尻見せてーぷくくっ]
ル「堂々としたセクハラよそれ!!」
ハッピーの発言にルーシィは白目をむいてツッコミを入れた。
その後ろでナツが炎を片手に宿していた。
ナ「もっとヒリヒリさせたらどんな顔をすっかな!!」
ル「鬼か!!!」
とそんな発言をしていると、
ガコォォンッ
ナ「うぎゃ!!」
突然樽が飛んできてナツに直撃した。
エ「もう一ぺん言ってみろ!!!!!」
ル「エルザ?」
エルザの大きな声がギルドに響き渡った。
エルザの視線の先には偉そうに座っているラクサスがいた。
そのラクサスの視線の先には怒りをむき出しにしたエルザと黙ってはいるが殺気を出しているシキが立っていた。
ラ「この際だ、はっきり言ってやるよ。
弱ェ奴はこのギルドに必要ねぇ」
エ「貴様…!!!」
ラ「ファントムごときになめられやがって…恥かしくて外も歩けねぇよ」
ラクサスの態度にエルザとシキは拳を強く握った。
ラクサスは近くにいたレヴィを指さした。
ラ「元はと言えば、お前らがガジルにやられたんだって?
つーか、お前ら知らねぇや、誰だ?情けねぇなぁ、オイ」
その言葉にルーシィがつぶやいた。
ル「ひどいことを…」
そんなルーシィをみてラクサスが睨んだ。
ラ「これはこれは、元凶のねーちゃんじゃねぇか」
その時、
ゴォォォオッ
全「っ!!!」
ラ「っへぇ…?久々に感じるぜ貴様の本気を…シキ」
シキから殺気に混じって強大な魔力が感じられた。
シ「黙れラクサス…全て終わったことだ。誰のせいとか、そういう話は初めからない。
戦闘に参加しなかったラクサスにもお咎めなしだ」
ラ「そりゃ、そうだろ。俺には関係ねぇことだ。
ま、俺がいたら、こんな無様な目には合わなかったがな」
その時、
バキィ
ル「いい加減にしやがれ…この薄情者がぁ!!」
ラ「っ!ははっやるじゃねぇかルナ」
ルナが拳をラクサスにぶつけたがラクサスがそれをいとも簡単に受け止めた。
ル「なんで…っなんでよラクサス!!なんでそんなになっちゃったのよ!!」
ラ「何がだ?俺は俺だぜ?ルナにもわかるときがくる。
全ては強さだとな!」
ル「…ざけんな……ふざけんなぁあ!!」
ルナは後ろに下がると口に魔力をためた。そして、
ル「星竜の咆哮!!」
ドゴォォォオッ
ル「ってルナやりすぎ!!」
ハ[せっかくギルドも直ってきたのに!!]
煙が晴れると無傷のラクサスが立っていた。
無傷だと思われたが、
ザッ
ラ「っ!!」
ラクサスの頬に傷がついた。
ル「あんたなんかに負けるわけないでしょ!
星竜の流せ…!!」
ルナが魔法を発動をしようとしたその時、
シ「そこまでだ」
ル「!シキ!!」
ルナとラクサスの間にシキが立った。
ル「シキ!そこどいて!」
シ「これ以上暴れたらせっかくのギルドが壊れるだろ」
ル「でもっ!!」
シ「いいから、落ち着けルナ」
ル「っ!!」
シキから感じられる殺気と魔力にルナは息をのんだ。
シ「ラクサス…今すぐここを去れ。
俺の悪夢を見たくなければな…」
ラ「っは…貴様ごときの幻覚などかからないがこれから仕事なんでな、ここまでにしといてやる」
ラクサスは立ち上がると背を向けた。
ラ「俺がギルドを継いだら弱ぇもんは全て排除する!!そして、歯向かう奴らも全てだ!!最強のギルドを作る!!誰にもなめられねぇ史上最強のギルドだ!!!」
そのままラクサスはギルドを去って行った。
.