恋桜

□第5話
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翌日


斎藤が慣れないベッドから起きてリビングに向かうと、


「起きたか一」
斎「ん…あぁ…」


先に起きていた翡翠が朝食を用意していた。
斎藤はまだ眠そうな目を擦っていた。


「ご飯できてるから顔洗ってこい」
斎「分かった…」


斎藤は言われた通り洗面台に向かった。
その間翡翠はテーブルに朝食を並べていった。


斎「済まない翡翠…寝過ごした」
「何、時間までまだある」


目を完全に覚ました斎藤が戻って来た。
翡翠は斎藤を椅子に座らせ自分も据わった。
そして2人がそろったのを確認し食べ始めた。



「一、俺は後から学校に行くから先に行ってくれ」
斎「分かった」
「ここから学校の行き方は分かるか?」
斎「大丈夫だ」
「そっか」


翡翠は食べ終えると食器を流しに置いた。
そしてそばに用意しておいた弁当を斎藤の前に置いた。


斎「これは?」
「お前の弁当だ」
斎「!!いいのか?」
「あぁ。基本朝食の残りとかだがな」


翡翠は食器を洗い終えると着替え始めた。


「一、食べ終わったら食器を流しに持って行ってくれ。
洗濯物は洗濯機に放り込んでスタートボタンを押しといてくれ」
斎「分かった」


翡翠の言われた通りに斎藤は食器を流しに置き身支度を済ませると制服に着替えた。
洗濯機に洗濯物を入れ動かした。


斎「翡翠、終えたぞ」
「ありがとな、そろそろ出る時間か?」
斎「そうだな」


すると、


ピンポーンッ


インターホンが鳴った。
翡翠が確認すると、そこにはツナがいた。


「綱吉が迎えに来たな」
斎「?沢田が」
「あぁ。俺が一緒に行くように頼んだんだ」
斎「そうなのか」


斎藤は荷物を持ち玄関に向かった。


「そんじゃまたあとでな」
斎「あぁ」


翡翠は斎藤の頭を撫でると、


ちゅっ


斎「ッん!?」


斎藤にキスをした。


斎「ひ、翡翠ッ」
「ほら、綱吉が待ってる」


翡翠は悪戯が成功した子供のような表情を浮かべて斎藤の背中を押した。
斎藤は照れたように笑いマンションを後にした。




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