離れた空

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凪斗の攻撃によりフードが取れ琥珀の顔が晒された。
そして琥珀の顔を見た瞬間全員が息をのんだ。



「驚くのも無理はない……」
凪「き、君は一体…!!」
「教えてやる。
俺の本当の名前は沢田琥珀。





ボンゴレ10代目候補、沢田綱吉の本当の双子の兄だ」
全「!!!!」



琥珀がツナの双子の兄という衝撃にヴァリアーを除く全員が息をのんだ。


ツ「お、俺の………双子の…兄…!?」
「お前が知らないのも無理はない。
なぜなら、お前が知る前に俺はお前の影武者としてイタリアに連れていかれたからな」
ツ「えッ………」



琥珀は無表情のまま話し出した。



「生まれてすぐ、俺達の父親である沢田家光の手によって俺は物心つく前にイタリアのボンゴレ本部に連れていかれた。
そしてそこで俺は“ボンゴレ10代目の影武者”というのを知らされないで育てられた。


つまり、俺はボンゴレ10代目になるという前提で育てられた」



琥珀から語られる真実に誰も何も言えない。



「これ以上語ることはない。
知りたければそこのアルコバレーノに聞くんだな」


琥珀はそれだけ言うと両手に刀を出した。
そしてそのまま凪斗に向かって走り出した。


凪「ッ!!」



ガキンッ



琥珀の攻撃を防ぐために凪斗は扇子で刀を防いだ。


獄「あ、あいつ今どこから刀を…」
山「よ、よく分からねぇのな」
ベ「しししっ琥珀のあの手袋は特殊なんだよ」



ベルは誇らしそうに言った。
琥珀は一度下がると今度は双剣にして攻撃をした。
その攻撃は早く、凪斗はただ防ぐだけだった。


「なぜ攻撃してこない」
凪「だ、だって……!!
君は、ツナ君の双子のお兄さんなんだよね!?」
「…だからなんだ」
凪「っツナ君の家族を僕が攻撃できるわけ…!!」


凪斗が言い切ろうとしたその時、


「家族?笑わせるな!!」


コォォォオッ


凪「!!」



琥珀の右手が淡く光り始めた。


?「マズイ!!」
リ「凪斗離れろ!!」
凪「!!!」


リボーンと赤ん坊が叫んだ瞬間凪斗はその場からとっさに離れた。
その時、


ボオォォォオッ


全「!!!」


凪斗のいたところからどす黒く中心部が赤黒い炎が発生した。
そして炎が発生した地面はものすごくえぐれていた。


「笑わせてくれる…俺とそいつらが家族?
俺のことを捨て、俺の存在を今まで知らなっかたのに家族と言えるのか?

1つ教えてやる。
俺がイタリアに連れていかれたのは沢田綱吉の影武者をするためでもあるが…
本当の理由は俺が危険だからだ」


琥珀は双剣を消し弓をだし、そして炎でできた矢を凪斗に向かって放った。
凪斗はとっさに扇子で防いだが、


チチチッ
バシュッ


凪「ッ!!!」
山「矢が扇子を貫いたのな!!」


炎でできた矢は凪斗の扇子を貫きその後ろの壁に刺さった。
そしてその壁をえぐるようにして消えた。


「沢田綱吉がボンゴレの炎を持つように俺にもボンゴレの炎が宿ってる。
だが俺の炎はお前と違いただただ全てを破壊する炎。
“破邪の炎”だ」
ツ「破邪の……炎…」


琥珀がもう一度矢を放つと凪斗は穴が開いた扇子をそのままふり風を起こして矢を落とそうとしたが、


獄「あの矢、風もえぐってるぜ!!」


矢は風をもえぐり凪斗に向かって向かっていったが凪斗は何とかよけた。


「言っただろ。この炎はただ破壊するだけの炎だって。
たとえ風だろうがこの炎には関係ない」


琥珀は両手に銃を持ち炎でできた弾丸を撃った。
凪斗は風に乗りよけるが攻撃できないでいる。



「恐ろしいだろ、この炎が」
凪「ッ……」
「さぁ、死にたくなければリングをよこせ」


琥珀がそういうと凪斗は俯いていたが顔を上げた。



凪「…君がどれほど苦しい思いをして…悲しみを今まで背負ってきたのか知らないけど…
僕にも…負けられない理由がある!!
だから…」



すると凪斗の周りに風が発生した。
そして、


「!!!」
凪「悪いけど…勝たせてもらう!」


凪斗の顔に風のようなタトゥーが浮き上がると凪斗の両手に風でできた鎌が現れていた。
そして次の瞬間、


シュッ


「ッ!!?」
凪「はぁッ!!」


バシュッ


「ッ!!」


一瞬で琥珀の後ろに現れるとそのまま琥珀の背中を鎌で切り付けた。
琥珀は少し反応が遅れ背中にかすり傷を負った。


凪「まだまだぁ!!」
「ッ!!」


凪斗はそのまま鎌で攻撃を続けた。
琥珀は何とかかわすもののどんどん傷が増えていく。


ベ「あ、あの琥珀がここまで押されるとか…初めて見るし…」
レ「な、何者だあいつは…」


琥珀の初めて見る姿にヴァリアーは驚きを隠せないでいる。


凪「…僕もね…家が特殊な家だから…多くの人に嫌われて、避けられえてきたの…
だから…少しは君の辛さがわかる…
でも…そんな僕のことをツナ君たちは受け入れてくれた。
君にとってヴァリアーがそんな存在なんだよね…?」
「ッ………」


凪斗がもう一度攻撃しようとしたその時、


「俺の…辛さが…わかるって…?
ふざけるな!!!」


ガシッ


凪「ッ!?」


琥珀は怒りの表情を向けると凪斗の鎌の1つを掴んだ。
琥珀の手からは血が出ているが琥珀は気にしないで離さなかった。


「お前なんかに俺の何がわかる!?影武者にされ、家族から離されたうえにボンゴレからもこの炎のせいで恐れられ、阻害され…
お前に俺の何がわかるってんだ!!」


ボオォォォオッ


凪「くッ!!」
「家族からも離され…多くの大人たちに阻害され…何もかも失った俺にとって信頼できるのはヴァリアーだけだ…
あいつらのためなら俺は何だってできる!!」


琥珀はさらに炎の炎圧を上げた。
そして凪斗の鎌の1つを消した。


凪「ッ!!」
「その減らず口…消して…ッ!!」


琥珀が攻撃をしようとしたその時、琥珀の動きが止まった。




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