春うらら 番外編

□第九話そのあと
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テニス部部室にて。


「…仁王」
「?」
「お前、食事はキチンと取っているのか?」
「参謀は心配性じゃのぅ。昼はちゃんと食った。安心しんしゃい」
「…お前のことだから、偏食のし過ぎで昨日から何も食べていないと思っていたのだがな」
「くくっ、珍しく参謀の計算が外れたのぅ」
「…何を食べたんだ?」
「炊き込みご飯と、卵焼きと、唐揚げと、切り干し大根ナリ」
「ずいぶん家庭的なメニューだな。彼女の手作り弁当か?」
「いや、あの女とはもう別れた」
「ふむ、早いな。今回は二週間か」
「浮気したとかピーピー言うて、うるさかったからの」
「では、別の誰かから貰った弁当でも食べたのか?」
「貰った…まぁ、そうじゃな」
「誰から貰った?」
「……………えらく食い付くのぅ、参謀」
「当たり前だ。偏食のお前がまともな食事をしたんだからな。今後もそいつに弁当を作ってもらうよう頼みたいぐらいだ」
「それは無理じゃ、今日もらったんも渋々くれたようなもんじゃったしな」
「ほぅ」
「それにどこの誰か知らんし」
「仁王、嘘だとわかる嘘をつくなよ」
「プリ、」


エンド!

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