短編

□五色雲は時を越える。
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『五色雲は時を越える』(少女達の願いの話)

そこは遥か彼方の時空の狭間。
その場所に、四色の雲が流れて来ました。

赤 が入室しました。
青 が入室しました。
白 が入室しました。
黒 が入室しました。

赤「えっと…ここは?」
青「あれ?どこですか…」
白「というか、あなた達は誰?」

白 は皆さんに聞きます。
皆さんは答えました。

赤「私の名前は、薄紅 朱里(ウスベニ アカリ)。この世界の終わりを見に来たんだけど、ここどこ状態です!!」
青「私は、群青 蒼生(グンジョウ アオイ)です。橋を渡ったらここに…。」

白「私は白鷺 小百合(シラサギ サユリ)よ。こっちの無口なのが、私の友達の花夜(カヨ)。」
黒「ご紹介に預かりました。
機械人形『人形の友達』シリーズ タイプi 個体番号黒番No.871812
個体固有名『花夜(カヨ)』
です。
花夜とお呼び下さい。」

黒 はぺこりとお辞儀します。
赤と青 もつられてお辞儀をしました。
白 は話します。

白「あなた達は、世界の終幕って信じる?」
赤「!!」
青「え!?」

赤と青 は驚きます。
それは沢山散々見た、あの手紙に書かれていた言葉でした。

黒「どうなんですか?」
赤「信じるよ!だって、私の世界はあのメールのせいで、滅んだんだから!!」
青「わ、私もです!!あの手紙が世界を滅ぼしたんです!!」
白「そう…私の世界もある手紙が原因で滅んだんだけど、もしかしてこの手紙?」

白 は黒に手紙を見せるように話します。
黒 は手紙を表示しました。

「あなたは世界の終幕を望みますか?」

黒「これでは?」
赤「そうそれ!!だけど、もう1つあった気がする。」
青「私の世界もそれです!けど違う手紙もあったと思います。」
白「じゃあこれ?」

白 が出したものは、あの手紙でした。

「あなたの世界の終わりはなんですか?」

赤「それ!それからなんかループしてるの!!」
青「私の世界もですけど…もしかして、あなた達もですか?」

青 は白と黒に聞いた。

白「ええ。そうよ。だから、これから説得に行くの。」
黒「あなた達も来ますか?」赤「ついてっても良いのなら、行きたい。
ここに居ても意味無さそうだし、きっと、私の願いも叶うと思う。」
青「私もついて行きます。橋の先にまだ続きがあるなら、私はまだ歩きたい。」
皆さんの意志は決まりました。

白「じゃあ、行きましょ!世界の終幕、その幕裏に。」

四色の雲は黄の雲を目指して、時を越える。

「誰が来ても変わらないわ。
世界はもうおしまいなんだ。」

彼女達は、あの黄金なる者を説得できるだろうか?

「それでもよいなら、私の元に来なさいな。
私は誰も信じない。」



――でもせめて、あの手紙の答えを教えてよ。――
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