きっちんたいまー

□〜REBORN〜
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「んあっ!?」


突然、目の眩むような閃光に包まれ、私は思わず目を瞑った。


瞼を閉じても真っ白な光がチカチカしているのがわかる。




それは永遠でもあり、一瞬でもあった。




恐る恐る目を開く。


目の前には・・・楽しそうに笑いながら会話するナギ・・・と、私?





ぱたぱたぱたぱた・・・


たくさんの足音。


にぎやかな話し声。


これは・・・子ども?





「だめぇーっ!来ちゃだめ!!」


私は声の限りに叫ぶ。


でもそれは子どもたちにも、ナギにも届いてはいない。


・・・・・・もうひとりの私にも。




「ナギだ!」


「みんな、ナギがいるよ!!」


「ねぇねぇ、僕強くなりたいんだ。ナギ、僕に剣の使い方教えてよ」


「僕にも教えてぇ」




その子達を見て、ナギが大きく目を見開いた。


驚愕。


歓喜。


そして、絶望。


瞬く間に変わるナギの表情。




小さな子ども達は、うれしそうにナギへ駆け寄ってまとわりついた。


ナギは泣き笑いの顔で子どもを見つめている。


でも何かを必死に振り払うように・・・笑った・・・・・・?


ナギ、あなたは無理矢理笑ってるの?


あの時は、ナギが楽しそうに見えた。


でも本当は違ったの?




「…あぁ。じゃあ早速稽古する。来い!」


「やったぁ、僕いっちばん!」


「じゃあ僕が2番だっ」


「あー、ずるいよお」


騒ぎ出す子ども。


ナギは首を動かしコキコキ鳴らすと鎖鎌を構えた。


「ケンカすんじゃねーよ。全員かかってこい。まとめて相手してやる」


「ええっ。ナギ、相手は子どもだよ?!お手柔らかに・・・ね」


もう一人の私が声をかけると、ナギは『わかった』と軽く右手を上げた。








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