BASARA 長編
□あの日の約束(後)
4ページ/10ページ
「…頭…っ頭…筆頭!」
「…ん?何だ…?」
「起こしてしまってスイヤセン…片倉さんが消えました!!」
「何?」
――――――――――――ドカドカ
「舞月!」 「え?」
「お前、小十郎が何処行ったか知ってるだろ」
「いやぁ… (もう限界だね…)」
***
「Reary?」
「うん…でも、政宗は…」
「あぁ、わかってる。俺まで此処を離れるわけにはいかねぇって言うんだろ?」
「あ…うん。」
「俺だってそこまで阿呆じゃねぇ」
「そっか…(立派に成長しちゃって…)」
嬉しさと寂しさ。
***
それから数日経って、
彼らにとって士気を下げる知らせが入った。
「筆頭!向こうから敵襲がとの知らせが!」
「嘘だろ…?小十郎はどうした…」
「今そんな事言ったってしょうがないでしょ!それよりどうにか指示を!」
「…そうだな。相手からわざわざ来てくれるんだってよ!
おもてなしのPartyを開かなくちゃなぁ!」
「小十郎がいねぇがまぁいい。俺が戦闘をきる。俺より前に出るなよ」
「「ハッ!」」
「・・・」
***
「政宗…」 「Ah?」
「無茶しないでよ」
「All Right」
「…私も出るから」
「What?何言ってんだ」
「片倉さんに言われたの。『政宗様を頼む』って。」
「だからって女を戦場に出す訳にゃ 「シャラップ。」
舞月の指に口をふさがれる。
「政宗、私に勝った事なんて一度もあった?」
「あの時より俺は強くなった」
「それは私も同じだよ?」
「ん…」
「いいでしょ?」
***
「Are You Ready Guys!?」
「「いえー!」」
「Ok! Let's Party!」
「政宗…」
「あぁ。俺は小十郎みたく頭がいい訳じゃねぇ。」
「だろうね。」
「…。あぁ。だから俺が先頭を突っ走る。粗方片付いたら突撃だ。」
「それ、政宗のリスク高くない?」
「Shut Up。Partyは派手で楽しくなくちゃいけねぇ。
お前らは黙って大将についてくればいい。Understand?」
「そうじゃなくて!頭の傷だって「まぁまぁ舞月さん!」
良直が舞月を宥めている間に政宗は前に歩いて行った。
「何で止めるの!」
「まぁまぁ…筆頭は、俺達の為に無茶してくださってるんだ。
俺達が無意味に傷付かないように進んで先頭にいるんでィ。」
「違う。あんなのただ自己中なだけだよ。」
「俺たちはあの人に救われてんですよ。」
「…そう、なんだ。」
「おう!」
「慕われてんだね。あの馬鹿大将。」