BASARA 長編
□酒癖と彼女
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「では、行って参ります」
「あぁ。気を付けろよ」
「はい。政宗様こそ、政務をサボらないで下さいよ」
「Ah?サボるにサボれないだろ。あのガキがいるんだから」
「誰があのガキですか」
「!?いたのか舞月」
「当たり前ですよ。小十郎様をお見送りするんですから。」
「舞月、政宗様の見張りを頼む」
「What!?見張りってのはおかしいだろッ!」
「あはは!」
奥州のこの3人。
国主の伊達政宗とその右目、片倉小十郎。そして二人目の側近、夜翔 舞月。
「では行って参ります」
「あぁ。」
「お気をつけて!」
***
「hum…アイツがいないと色々暇だなぁ」
「あら?何がですか?」
「風呂だって暇だし、晩酌も出来ねぇ。刀の稽古もザコばっかだしよ。」
「本当に小十郎様が好きですねー」
「Ha!?そうじゃねぇよ!いい退屈しのぎになってた」
「刀の稽古なら、私がお手合わせしますよ」
「面白いジョークだ」
「私の事馬鹿にしてます?」
「いや、お前なんて俺の敵じゃねぇって言う事だ」
「知らないくせに!」
「そうムキになるなって。ほら、茶入れてくれ」
「…はーい。」