「***はピーチティーでいいんだよな?」 『!!』 昼休み、俺と***は飲み物を買いに購買に来ていた。 自分のを買った後、彼女が好んで毎回のように飲んでいるピーチティーを買おうと、緑色に点滅しているボタンを押そうとすると、それより早く違う位置にあるボタンが押された。 ガコンッと自販機から出された飲み物を取る手には紙パックの牛乳。 「お前、牛乳苦手じゃなかったか?」 『いいの!』 変なやつ。そう思いながら俺の少し前を歩く***とその手にある牛乳を交互に眺める。 そして気づいた。流石、俺様! 「背、伸ばしたいのか?」 『え!?…う、うん』 なんで分かったんだと言いたげな***。 そりゃたまに飲みたくなるときもあるだろうけど、牛乳を苦手としてるやつが飲もうとするのは背を伸ばしたいやつくらいだからな。 確かに、そう思って改めて見ると***は背がちいせぇ方だ。 別にそのままでもいいと思うけどな。そう言うと 『だって…ギル知ってる?恋人の理想の身長差』 くるりと俺と向かい合うように方向転換した彼女にそう言われた。 答えを知らない俺は世の中にはそんなもんもあるのか…と首を傾ける。 『15pが理想なんだって。なのに私たちは15pなんて愚か、20…25p以上あるかもなんだよ?』 そう言いながら差を縮めようと背伸びをして、手でその差を確認する彼女が堪らなく可愛い。 ていうか、そんなことの為に頑張る***、可愛いすぎるぜ! 思わずそのフワフワした頭に手を埋めて撫でる。 「ケセセ!俺は今のままでも十分だけどな。小さい方が可愛いし、撫でやすいし、俺様好みの撫で心地だし…まあ、***ならでかくても小さくても俺様が好きなことに変わりはねーよ」 『(な、なんでそんな恥ずかしいこと言えるのよ…///)』 俯いてもわかるくらい赤くなった***に、人が行き交うのも気にせずキスを落とした。 |