紅い月−少女の涙と鈴の音−
□MISSION*03
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MISSION*03
こんにちは。
私は、神楽奈緒だ。
突然だが、この世のモノではないモノが実際、自分の目で見えたりすることはあるだろうか?
そう、強いて言うならば、霊とか妖怪だな。
霊や妖怪をまとめてあやかしとも言うが。
まぁ、それはひとまず置いておこう…
この世には自分が思っている以上に、いてはならないモノが沢山さまよっている。
一歩踏み外せば、死んでしまう者も出て来る程にだ。
私達、生きている人間にとって、害を及ぼす霊を悪霊や怨霊と言う。
勿論、霊の中にもいい奴はいる。と言っても、いる方が珍しいことだがな。
そして、そう言う悪霊を始末するのが、陰陽師だ。
私は、その陰陽師。
神楽家の頭首で15代目だ。
だから、この立海大付属中の生徒に危険なことが起きないか見張っている。
何故、見張っているのが、ここ…立海大付属中なのかと言うと。
この学校は、あやかしが住み着く要素が沢山備わっているからだ。
この理由を1から話すと…。
…話は長くなるから止めておこう。
まぁ、その内分かることだろう。
もし分からなかったら…まぁ、適当に解釈しておいてくれ。
《適当過ぎじゃありません?主?》
『…人の心を読むな、水蓮。』
…そうそう、忘れていた。
この…、今喋った黄緑色の髪の毛の小さい人間。
コイツは水蓮と言って私の所持している式神の一つだ。
水や自然の力を持つ、大地の精霊で、黒い。
それに、大地の精霊のくせに、コイツの得意技が“命の清水”と言った水の技で全然大地が関係していないといu《余計なご説明アリガトウゴサイマシタ。》……余計だそうだ。
《清水は大地あってこそ、出来るものなんですよっ!》
…だと、本人は言ってるが。
まぁ、コイツは怒らせないように。
それともう一つ、私の愛用している式神がいる。
…が、いつかでるだろ。
《ホントに適当ですね、主…》
『面倒だ。それよりも私は寝る。折角みんな授業中で静かなんだ。』
3時間目をサボった意味が無いだろう。
《…………そ、そうですか…。では私は戻ります…》
『あぁ…』
まぁ、期待しないよう、程々にな。