紅い月−少女の涙と鈴の音−
□MISSION*04
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MISSION*04
「ねぇねぇ!私、黄泉様の紙、回してもらった!」
「嘘っ!?やろーよ!」
放課後。
奈緒が帰る支度をしている時、ふと近くの席の人の話が聞こえてきた
「黄泉様っ?今流行ってるやつだろぃ?俺らも混ぜてくんねぇ?な、仁王!」
「俺もか…。まぁ、面白そうじゃのぅ…ダメか?」
「えっ?い、いいよ!ぜひ!! (丸井君と仁王君も!?やった〜)」
『(…女子の心の声がただ漏れなのは私だけか?)』
その黄泉様をすると言った女子2人に食いついてきたのは、有名でアイドル現象している立海男子テニス部の2人、丸井ブン太と仁王雅治。
女子2人は顔が赤くなっている。
『(…黄泉様の紙、案外簡単に見つけたな。丁度いい。ここは黄泉様を消すために…)』
奈緒は女子2人に近づいて声をかける。
『…黄泉様か……なぁ、私も一緒に混ぜてくれないか?』
…あまり話すことがないから、入れてくれるかが問題だが…、と奈緒は心の片隅でそんなことを思いながら話す
「えっ?も、もちろんいいよ!」
了承は得ることが出来た。
『なら…』
奈緒はまたその場で口を開いた。
『…先に言っておくが黄泉様と言うのは、こっくりさんよりも強力だ。少しでもその紙を傷つけたりでもすれば…死ぬぞ。だから、気をつけろ…』
黄泉様はそれだけ、危ないものなんだ…