紅い月−少女の涙と鈴の音−

□MISSION*06
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MISSION*06



──コツ…コツ…



レギュラー達の背後から、ハイヒールの音がした。

人通りの少ない場所を歩いていたレギュラーはこのハイヒールの音にすぐ気が付いた。



「な、なんだ…?このハイヒールの音…」



レギュラーにだけ聞こえるような声で言った桑原は冷や汗をかいている。



──コツ…コツ…



ハイヒールのなる音は一定なのに、どんどん音が近付いてきている。



──コツ…コツ…コツ…コツ…



振り返らなくても、ぞくっとするくらいの寒気がレギュラーみんなを襲った。



「…ひぃっ…!?」



と突然、桑原の声が近くで聞こえた。

みんなは驚きながらも桑原の方を向くと、顔を青くしていた。



「…あ、赤い…コートに…マスク。…斧持ってた…。」



小さな声で震えながら言う桑原を見て、幸村が見たのか…と聞けば、更に顔を青くしてコクリと頷く

柳が「赤いコートにマスクは、口裂け女の格好だな…」と、付け加える。


早歩きをしても、一定の音で段々大きくなる…



「…みんな。…俺が3つ数えるから、3で一斉に走り出すよ…いいね…?」



幸村もレギュラーみんなにだけ聞こえるような小さな声でそう言った。

みんなは黙ったままコクリと頷く。



──コツ…コツ…コツ…コツ…

 
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