キミと俺との恋愛事情。
□最初は…。
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「来て来て!ほら、あの美男美女カップル!!」
「あぁ、神童先輩と武藤先輩じゃん!」
「朝から、2人で登校とか!…武藤先輩羨まし〜っ!」
「でも武藤先輩も性格良いから恨めないし、文句言えないよね〜」
「そうそう!校内でも有名な公認カップルだよ!ホントお似合い…!」
「ホントいつ見ても一緒だし、仲良さそうだよね」
学校へ登校していると前にいる女子が大きな声で話をしている
それを尻目に通り過ぎるとさっきの女子達が話していた噂のカップルがいた
「あ、ねぇ拓人。今日も部活?」
「あぁ、でも今日はそんなに遅くならないと思う」
「分かった!じゃあ待ってるね!」
そう、神童先輩ににこりと笑いかける女の先輩
「(ふーん…、あれが武藤っていう先輩か…)」
俺は仲良く歩いている2人の後ろ姿を目の前に、いつもと同じペースで歩いた
「(てゆーか、よく学校でイチャイチャできるな…。俺だったら絶対無理〜。)」
そう思いながらきゃあきゃあ騒いでいる色んな人達を抜かし、上靴に履き替える
俺は狩屋マサキ。
雷門中1年、サッカー部のDF
おひさま園という所に住んでて、雷門中に転入してきてからそんなに経ってない
俺は人と関わりたいとか仲良くしたいなんて思わないから、サッカー部やクラスの奴としかあまり関わらないし知らない。
だから人を好きになるなんてこともないと思う。
それにイマイチ、そんなことを考えたことがなかったから好きになるって感情がよく分からない。
まぁ、分かろうとする気もあまりないんだけど。
その人の笑顔とか色々な姿が頭から離れなかったり、一緒にいてドキドキしたりするのが恋なんだよ…って空野さんが熱弁してたことがある。
ホントにそうかなとその話に耳だけ傾けてはいたが、やっぱり俺にはよく分からない
ただ、校内中の噂を聞いて、何となく神童先輩と付き合ってる人はどんな人なのかって少しだけ興味があった
別に、ただの興味だけ…。