キミと俺との恋愛事情。

□隠している理由
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〜狩屋視点〜



今日も1人で雷門へ登校する。


…あれから、先輩の顔が頭から離れない。

多分、俺は先輩を好きになってしまった…。



でも、武藤先輩は神童先輩と付き合ってる。

だから、俺の入る隙なんてないし、好きになってもどうする事も出来ない…。

そんなことでずっとモヤモヤしていた


…仲良くだったらなれるかな…。


いつも人とは関わりたくないと思っていた俺でも何故か武藤先輩とは仲良くなりたいと思っていた。



「…あれ?」



………100mくらい先にいる人って…もしかして、武藤先輩!!!!?

近くに神童先輩……いない!!


こ、これは…近づけるチャンスなんじゃ…!!



そう思い、1人ガッツポーズをし、武藤先輩を走って追いかけた



「武藤せんぱーーい!! …せーんーぱーいーっ!!!」



…………気付かねぇ!!!!! 鈍い!!!

叫んでるのに全然気付かないよ、あの先輩!!



「武藤先輩っ!!!!!」

「はっ、はい!!」



やっと気付いた…。

俺は先輩の方まで走って行ってその場で呼吸を整える



「あ、昨日の…。ごめんね、昨日はちゃんと間に合った?」

「はい、お陰様で…」

「そっかぁ…良かった!」



先輩はにこにこ笑いながら俺に向かって言った

…って、あれ?



「…先輩、その頬に貼ってある湿布、どうしたんですか?」



俺がそう言うと先輩からさっきの笑みが消えて苦笑へと変わった

…俺は一瞬した悲しい顔を見逃さなかった


先輩は湿布の上から頬をさすって言う。



「これね…朝ご飯のアジの開きがいきなり噛み付いてきてさー」

「はい!!!??」



What!? アジの開き!?
なんでアジの開き!? え!!?

そんなことあるわけっ……あ。


…何か、言えないことでもあったとか…?

聞かれたくないような顔してるし…
この話には触れないでおこう。



てゆーかこの人、嘘つくの下手すぎだろ…。

 
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