キミと俺との恋愛事情。

□どこにいても
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…眠れなかった。
てゆーか、眠れるわけがない。

昨日、あのことを知って、夜、ベッドの中でずっと考えてたら、いつの間にか明るくなっていた。


今、俺の頭の中にあるのは、先輩は大丈夫なのかって事だけ。

身体的にも、…精神的にも。



俺はずっとそのことを考えながらトボトボと雷門中へ登校してきた

先輩に会いたいな…

そう思った刹那、肩をトントンと叩かれる。
何だよこんな時に…と思いつつ振り帰って見ると、



「!!?」

「やっ!おはよ、マサキ君っ!」



にっこりと笑みを見せた武藤先輩がいた



「お、おはようございます…」

「…どうかした?元気ないねー!」



…いつもの先輩だ…。

結構前からあんなことが起こっていたとしたら…やっぱり慣れて…?

でも、神童先輩と付き合ってるんですよねって聞いた時、すっごく嬉しそうに笑ってて…


いや、でも…何となくあの笑みには違和感があった。
…何か、ぎこちないというか

あぁ…そっか、そう言えば、神童先輩も武藤先輩もモテモテで人気カップルなんだっけ…
葵ちゃんやみんなも言ってたしな…

何度も俺が言ったような事を聞かれてれば絶対に慣れる…か。



「…昨日、ちょっと眠れなかっただけですから。大丈夫ですよ」



そう言って、久しぶりに猫被りの笑顔を見せた



「そっかぁ…授業中に寝ちゃだめだよー?」

「(…いつも寝てるけどな…) は、はい…」

「よし、頑張れよー少年っ!」



そう言ってにこにこ笑いながら俺の頭をわしゃわしゃ撫でる先輩



「先輩なんですかそのテンション…てゆーか子供扱いしないで下さいよ!!」

「ごめんごめん、つい…。…ホントごめんね?」



先輩の、この、口癖のように言う“ごめん”もやっぱりあの所為なんだろうか…

無意識なら…辛い、な…。
何も悪くないから、謝る必要なんてないのに…



「…先輩、…ごめん何回言ってるんですか」

「え、そんなに言ってる?」



やっぱ無自覚か…。

よし、こうなったら…

 
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