紅い月−少女の涙と鈴の音−
□MISSION*09
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花の精霊、フレアはクルッと回って奈緒の方へ向くと、ゆっくりと戻ってきた。
〈…奈緒さん。〉
『なんだ?』
〈…─────。〉
フレアは奈緒の耳元で、何かを話した。
フレアの話の内容を聞いた後、奈緒はフレアを見つめる
『…私は良いが、…いいのか?』
〈はい。全力でやってみせます。〉
フレアは、力強くそう言ってにっこりと微笑んだ。
『…そうか。分かった…なら…、……。』
奈緒は何か言おうとしたが、どうかしたのか止まって驚いた顔をしていた。
次第に扉の向こうへ視線を移し、睨みつける。
〈…これは……。〉
『あぁ…お前も感じ取ったか。どうやら早速お出ましのようだな。…あやかしの気配が、…いや、邪気が強いぞ』
「「!!!!!!???」」
奈緒は閉まっている扉の向こう側を睨むように見つめていた。
『早速お前の出番だな…結界は張れるか?』
〈!…はい!〉
『コイツらに結界を張ってくれ』
フレアは、分かりましたと言いながら立海レギュラーの周りに結界を張った。
〈準備完了です〉
『了解。』