キミと俺との恋愛事情。
□隠している理由
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「…あの、先輩は神童先輩と付き合ってるんですよね?」
「…ふふっ、うん…!(…やっぱり知ってたか、)」
先輩は少し照れながらにっこりと笑った
……自爆。
可愛い顔で…しかも笑って言われた…
「あ、えと…狩屋君…?」
「はい、なんですかぁ?……って、え?先輩、何で俺の名前…」
「あ…拓人から聞いたことがあって…後、霧野君がぐちぐち言ってたこともあったし…。…違ってたらどうしようと思ったけど、狩屋君でいいのかな…?」
「はいっ!狩屋マサキです!!」
先輩が俺の名前を…俺の名前を知ってたぁぁぁあああ…っ!!!
「…良かった。あ、私は武藤紗雪です。改めてよろしくね」
武藤先輩は軽くぺこりと頭を下げた
何か、1つひとつの行動が可愛い…
それに先輩の下の名前、紗雪って言うんだ…可愛い名前…。
てゆーか、ぶっちゃけ今、猫被り通すか本心出そうか迷ってるところ。
や、でもあの女顔の所為でバレてるからな…ならいいや。
そう思いながら先輩と歩いて雷門中へ向かう
「…そう言えば神童先輩は?一緒に登校してないんですか?」
「うん、いつもは登校してるけどね。委員会で早く行かなくちゃいけなかったりとか…拓人いろいろ大変だから…」
「へぇ…(…いつも、ね)」
「…あ。私そう言えば早く行かなきゃいけないんだった…」
先輩はあっ、と思い出したような顔で言った
俺は、なら今からでも急いで行って下さいと先輩に向かって言うと、ありがとう、ごめんねと苦笑して行ってしまった
…名残惜しかったけど仕方ない。
てゆーか、あの人よく謝るよな…
「朝から神童の彼女に熱心だねー、かーりーやくん♪」
「………ちっ」
「今お前、舌打ちしたろ。」
後ろから突然の声がしたと思ったら女顔先輩の姿。
おまけににやにやしてるし。
俺は舌打ちなんかしてませんと言って早足で歩く。
よりによってさっきのをこの人に見られてたとか最悪。
「お前、武藤に興味あんの?」
「は?どこでそんな考えになるんですか。眼科と精神科をお勧めしますよ。…昨日ぶつかっちゃったんでいろいろ迷惑かけてしまったからお礼言ってただけですよ」
「ふぅ〜ん…」
…こいつウゼェ…。
「…霧野先輩はいつも1人で登校なんですか?」
「んー、まぁな。小学まではいつも神童と登校してたけど、中学になって武藤と付き合いだしたからさ、邪魔かなって思ってな…」
「へー寂しい人ですね。同情しますー」
「おまっ…」
先輩さみしー
いろいろ言い合っていると、靴箱について、霧野先輩と別れる
俺は、教室へ向かっていつものスピードで歩いた
何か、今日は先輩と少し近づけたかも…!!