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□お年頃
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「大ちゃん、ジュース飲む?」
昼休みの屋上。
山田は青空の下、俺に
自分の飲みかけのジュースを渡してきた。
「…っ。」
いやいや、まてまて。
それ、おま。関節キスでしょう、
山田は馬鹿だ。
いくら俺が親友だからって
そんな可愛い顔で言われたら…。
思春期真っ盛りの俺は反応してしまう。
俺の恐らく赤くなっているであろう
顔を見ながら、山田は
不思議そうに俺を見つめてきた。
「何大ちゃん、顔赤い。」
「うっせ、いらねっ…、」
うわ、やっぱ赤かったんだ。
可愛い、やべえ理性がもたねえよ。
「は…?喉かわいてるって言って…、」
山田は一瞬顔をしかめると、
いちごオレを引っ込めた。
「あ、いちごオレ嫌いだっけ?」
と呟いた。
…いや、違うけど。
おまえが可愛すぎるからとか
死んでも言わない。
そういう時期なのか?
何かもやもやする、相手はあの
山田なのに。