novel *aosumi*

□きになる・・・?
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気になる・・・?



いつもの変わらない、湾岸署の風景。
和久君が走って入ってきた。

「青島さん!!!!」

書類書きをしていた青島は手を止め、和久君の方を見た。

「どした?」
「それが、この方が・・・、あ!」

和久君の言葉を遮る様に一人の女性が入ってきた。

「青島さんですよね?」

女性が一言。

「はい・・・そうですが?・・・あ!昨日の・・・」
「私とお付き合いしていただけませんでしょうか?」

女性の一言に、聞き耳を立てて静かにしていた署員全員が驚きを隠せず、ざわつき出す。

「は?」

青島も驚きのあまり、言葉が出てこない。

「すみません、青島さん。さっき昨日の続きの聞き込みに行ったら青島さんの好きなタイプを聞かれて、あれやこれや話したら、ついてきちゃいました・・・泣」

どうやら、昨日、事件の聞き込みに行った際、青島に一目ぼれしてしまったらしい。
しかし、この女性、誰かに似ている気がする・・・。署員全員の頭にそんな疑問が浮かぶ。

「青島さんの好きなタイプ、私にそっくりだなって。私も青島さんかっこいいし、出来れば付き合っていただきたいなって思って着ちゃいました。」
「和久君、何言ったの?」
「え、あの、、、」
「和久君?」

青島の鋭い目つきに負けた和久君・・・。

「解りました、言います・・・。まず、身長が低くて・・・」
「うん」
「髪が肩くらいでつやつやの黒髪で・・・」
「うん」
「仕事に熱心で・・・」
「うん」
「回し蹴りとかすごくて・・・」
「うん」
「泣き言とか言わない人で・・・」
「うん」
「おいしいものに目がないんだけど・・・」
「うん」
「カップラーメンばっかり食べてて・・・」
「うん」
「青島さんがいつも奢らされてて・・・」
「うん・・・泣」
「でも、青島さんと名パートナーって感じで・・・」
「うん」
「青島さん!何でいつまでもこのままなんですか!僕にはわからない!伯父さんのノートにも・・・」
「解った、解ったから!もう良いよ、和久君」
「いえ!良くないです!好きなんですよね!?すみ・・・」
「わ、わ、和久君!?」

何を今更ごまかそうとしているのやらと、署員全員があきれている中、青島の意中の人登場。

「青島君!あたしのカップラーメン食べたでしょ!!!射殺してやるっ!!!!」
「え、あ、すみれさん」
「何よ!?・・・こちらの方は?」
「・・・私、やっぱりやめます。理想のタイプというか、彼女さんいらっしゃったんですね?お邪魔しました・・・」

女性はそそくさと帰っていった。

「何なんだよ、この署は・・・」
「彼女さん・・・て、あたし?」

はてなを浮かべたすみれは青島に聞く。

「そうみたいね♪」
「そうみたいじゃないでしょ!!!」
「事実なんだからいいっしょ♪」
「「「「「えええええええええーーーーーー!!!!!!!!」」」」」

署員全員が叫ぶ。

「言わない約束でしょ!?」
「いいじゃない、もうばれてるし♪」

密かに付き合っていた事実は、署員全員を驚かせ、一瞬にして知れ渡ることになった。








「先輩!!!結婚ですか!?僕が仲人しますからっ!!!」
「へ?結婚!?」
「いつですか?いつです?教えてくださいよぉ〜!!」
「・・・真下、どこからそんな話になったんだ!?まだプロポーズもしてないのに」
「え?違うんですか?」
「絶対、真下が仲人なんていやだかんな!!!」


どこまでも話が先走りしてしまう湾岸署であった。●●

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