□幸せの日々
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この部屋だけが私の世界。
この暗闇だけが私の居場所。
現実なんていらない。
私には二次元さえあればいい。
「現実に私の居場所なんてない」
もう八時。
学校が始まるまであと三十分。
行かないと。
留年は嫌だから。
「行ってきます。」
誰もいない家に挨拶をして太陽の光を浴びる。
何日ぶりだろう、どのくらいあの暗闇に潜んでいたのだろう。
歩いていると雪が降ってきた。
「......雪...」
初めて見た。今日だったのか、百年に一度の初雪というのは。
今日外に出てみてよかったのかもしれない。
運命が廻る日......か。
信じていないけど、もし私の運命が廻るのだとしたらどんな風に廻るのだろう。
考えてメリットなんてないし、考えるのはよそう。無駄に体力を使うだけだ。
眠い。
雪が邪魔。
そう考えているうちに学校に着いた。
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