□白昼夢のさなか
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白昼夢のさなか

歩道橋を渡る
その眼は閉じてる

階段を降りる
その眼は閉じてる

真昼にみた白い夢

物事には眼があった
言葉にも眼があった
その眼は閉じてる

私たちにも目があった
その顔についてる二つの目は
眼を見ようとしない


床に立つ
その眼は閉じてる

廊下を歩く
その眼は閉じてる

真昼にみた白い夢

物事には眼があった
言葉にも眼があった
その眼は閉じてる

私たちにも目があった
その顔についてる二つの目は
眼を見ようとしない

白昼夢のさなか

私たちの目が もし
一つしかなかったのなら
狭まった視界のなかで

大切なものが見えただろうか

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