□友達
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友達


足の遅い私を
あなたは振り返った

踏み切り越しの笑顔
夕陽がやけに眩しい

―ありふれた日常
でも 望んでたのは

ぐしゃぐしゃで意地汚いこと
きっと 醜い感情
おんなじ様に笑い繕ろったその裏側で
あなたを傷つけ泣かせたいと思ってる



頭の良いあなたは
知っていたんでしょう

含み笑いの策略
あなたは変わらず笑ってた


―それでも戻れない
引金に 手をかける


ぼろぼろになってしまえばいいずっと 立ち直れないで
綺麗ごとばかりのその唇がその顔が
気に入らない、醜く歪んでしまえばいい


―ありったけの罵り
浴びせた  泣きたくなった


踏切の向こう側
あなたは
哀しげに微笑んだ
もっと 苦しむことを
想像してたのに 予想外れ
どうしてなの?

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