第二期小説 魔法の国の戦闘記
□第2話 女教皇
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真っ白な世界が、落下するにつれ、だんだんスカイブルーに染まっていく。
千切れ雲漂う空を滑空する俺。
火「「わあぁぁぁぁぁぁぁぁああっぁぁぁぁぁああぁぁぁああぁっぁぁぁぁぁっぁあ」」
当然叫ぶわっ!!!
だんだん地面が近くなっていく。
それにつれ大きくなる俺の叫び声。
やばい・・・っ、この高さから落ちたら一溜りもない!!
火(((また死ぬのかよっ!?)))
ザワワワッ!!
そう思った時だ、ひときわバッと強い風が吹いたかと思うと俺の体はその風に包み込まれるかのごとく宙に浮いた。
そのままゆっくりと地面に足をつき着地した。
戸惑う俺を嘲笑うかのようにニヤケながら草むらから顔を覗かせる人物がいた。
?「あはははは♪えらく間抜けな面した奴が落ちてきたな☆」
言ってることは腹立つが!そいつは俺の良く知る男、楓太郎だった。
火「楓太郎!!!」
楓「―っ!?///お前誰だよ!?キメェーンだよ!!離れろっ!!」
会えた嬉しさのあまり抱き着けば軽く足蹴にされ引き離される。
火「―なっ!楓ちん!?」
たしか俺と楓は親友という設定のはず・・・なぜにこのような扱いをっ!!??
楓「何でお前が俺の名前知ってるかしんねーけど、気安くさわんじゃねぇー!
あと、ちんとか呼ぶなっ!!」
―ガ―――――――――ンっ!!!!
その瞬間俺の中の何かが壊れた音がした・・・。
じめじめオーラを出しながら△座りをし、指で地面にぐるぐるを書く。
楓「(何この陰キャっ!?キモス・・・)ちょっそんな落ち込まなくても」
とんとんと優しく火図の肩を叩く。
するとたちまち復活し元気に楓太郎に抱き着く。
正直キモいがっまた落ち込まれたら敵わない、仕方なく体を許す。(変な意味じゃなく)
火「なぁ楓太郎、ここいったいどこなんだ?」
楓太に抱き着きながらぐるりとあたりを見渡す。
広がる緑の芝の高原、まるでハ―〇ストの丘のような広々とした空間に俺と楓太の二人だけ。
てか俺の住んでるところじゃまずこんな風景拝めるところなかなかない。
ボケーっとキョロキョロあたりを見回してたら、辛気臭いものでも見るかのような表情を浮かべ楓太郎が言った。
楓「はぁ?何言ってんだ?ここはミラーだろう?」
火「・・・はい?ミラー?」
楓「yes!」
そういうと楓太郎は火図の顔を見ながら首をひねる。
楓「お前ミラーの人間じゃないの?」
火「俺は日本からやってきたんだぜ!」
楓「どこそこ!?んんっ〜〜〜ん・・・!」
なにか閃いたのか大きな目をさらに大きくさせて楓太郎は叫ぶと火図の腕をつかみ抱え上げる。
自分よりも少し小さい楓太に抱えられてるのはあまりカッコいいもんではないが、あまりよく状況を理解していないもんだから、ただボケーッと楓太に抱えられたまま静止する。
火「………………」
楓「さぁ、行くよ!」
楓太がそぉ叫んだ瞬間、俺たちの廻りに強く大きな風がふく。
あまりの激しさに瞳を閉じた瞬間楓太は地面を強く蹴り空に飛び立った。